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ポルシェ・カイエン S と、911 カブリオレ。  ヨメと家族とポルシェたちに囲まれ、仕事に精出すサラリーマンの ぬる湯 顛末記。
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Posted by - 2024.04.24,Wed
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Posted by フラン - 2005.03.11,Fri

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いつまで経っても日本の某社リコール問題は留まるところを知りませんが、2月 2日の
経済ニュース、
ブルンバーグ社はフォード社およびエクスプローラータイヤ・バースト事故に関し、
かなり深刻で
気になる記事を掲載しています。

恐らく EXに乗っていらっしゃる皆さんすべてがご承知だと思いますが、1990年代後半
からファイア・
ストーン社タイヤ・バースト事故と、横転しやすいエクスプローラーの設計
そのものが社会問題と
なりました。 これらの横転事故に関し、現在多くの訴訟が持ち上がっており、来週月曜日の
2月 7日から
24件以上審理が開始される予定ですが、フォード社のエンジニア宣誓証言や大量の
社内
機密資料が証拠に採用されており、それをブルンバーグ社がすっぱ抜いた記事 を出しています。

7ページに渡るかなりの長文記事で全部をご紹介するのは難しいですが、個人的に
省いて良いと
思った箇所は割愛しながらも、出来る限り原文に沿って 2日間に渡り
ご紹介させて頂きます。 
そのタイトルは、

「社内報告書、フォード社エンジニア SUV死亡リスクを警告」

フォード・モーター社は SUVであるエクスプローラーの横転と死亡事故を防ぐために
そのデザインの
変更を提唱したエンジニアの声を無視した。
1993年フォード社のエンジニアである J Cheng技師と J Li技師が、「横転による損傷を
防ぐために
エクスプローラーの屋根部分の補強を申し出た」と記録されている。 
しかしながら2003年の法廷
宣誓証言で、同社エンジニアの一人であるの C Brewer
スーパー・バイザーは、「フォード社は米国
政府からなんら指示がなかったために、
その補強はなされなかった」と述べている。

1999年、フォード・ベネズエラのエンジニアは、「サスペンションの不都合による
エクスプローラーの
横転事故で、少なくとも 9人の死傷事故を起こした」とし、その 3年前に
「ショック・アブソーバーを
ホィール側に移行することで解決可能」とした報告書を提出した
ものの、同社は一切の変更を
行わなかった。 フォード社を提訴している弁護人はブルンバーグ・ニュース社が入手した資料を、
500件にも上るエクスプローラー事故にかかる訴訟で利用しており、関係者は、安全に対する
リスクよりも利益を重視した同社の方針は、やがて今後の販売にも影響するで
あろうとしている。

一方のフォード社の顧問弁護士は、「これらエンジニアのアドバイスに従わなかったのは、
フォード社が
誠実な行動を取らなかったということでもなく、さらに間違いであるとは
言えない」とコメントしている。
これら訴訟は 2000-1年にわたるブリジストン社ファイアストーン・ブランドで、
タイヤ破損による横転
事故の事故調査における一部余震とされており、ファィア・ストーン・
タイヤのバースト事故リコール後に
公表された数千ページに渡る社内文書の一部が
訴訟に持ち込まれるようだ。

2003年からフォード・エクスプローラーの販売は低下する一方と社内販売報告書は
伝えている。
2003年に 37万3118台を記録した米国内販売総数は、2004年通年で
33万 9,333台と、前年比
9.1 % の減少。ちなみに 2003年の販売台数は前年比 14.0 %の
減少となっている。

ただ現行モデルは横転の確率がかなり低くなっており、シボレー・ブレィザー、ジープ・
グランド・
チェロキーなどよりも低いことが全米ハイウェイ安全局 (NHTSA)の 1994-2001年の
テストで
示されている。 2003年、SUV車横転事故による死傷の 63 %がシート・ベルト不装着によって
引き
起こされたと NHTSAは述べている。

とはいうものの関係者の中には、フォード社は販売を行う前にすでに横転テストを中止
してしまって
いたと述べている。 T Baughmanフォード・トラックエンジニア・ディレクターは
2000年 12月の法廷
宣誓証言で、レンジャー・ピックアップ・トラックのテスト中に事故が
起こったため、1990年半ば頃、
横転テストは中止したと証言。 2004年 11月にはフォード・デザイン・エンジニアである W Ballad
技師が、クラッシュ
テストによりシートベルトがどう働くかは試験するものの、横転を想定したテストは
実施していないと証言している。 「シートベルトが車のロールに対してどのように反応するかは多くの
結果を残すものの、大規模の横転は滅多になく、繰り返し起こることでもない」と述べている。

ただフォード社は他メーカーと同様のスタンダードなテストとして、横転などのテストを
現在
コンピュータ・シミュレーションで実施しているとしているが、消費者団体からは、
それがユーザーに
とって最良の方法かどうかとの声もある。 いくら良いシミュレーションを
作ったとしてもテスト担当者は
それが本当に理解できるのかどうかとの疑問を投げかけている。

内部資料によると、1990年 最初のエクスプローラーの販売が開始になったが、前年に
同社
エンジニアが安定性強化のために車幅を 2インチ広げることを提唱。 ただ時すでに遅く、
車の
マーケッティングと 5億ドルに及ぶ投資回収が困難であったことで、結局その設計
変更はなされ
なかったとされている。 2002年型モデル 4ドア車からエクスプローラーは幅が広くなったものの、
2ドア車は当時の
ままの状況で変更されなかった。 

さらにエクスプローラーの販売がもたらす利益も、内部資料で明らかになっている。 
1990-1997年、フォード社は EXの販売だけで、なんと 134億ドル ( 1兆 4280億円)もの利益を
稼ぎ出したと内部資料が語っている。 皮肉にもそれだけ売れた車の反動が、
やがてファイァ・
ストーンタイヤのトレッド分離バースト事故にも繋がっていき、米国連邦
政府の調査によると
ハイウェイで少なくとも 271件の死亡事故の因果関係にあるという。

                                  *** 次ページへ続く → ***

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Posted by フラン - 2005.03.09,Wed

10008375333.jpg



          *** ← 前ページからの続き ***




フォード・エンジニアの作ったメモによると、フォード社は1995年型モデルのエクスプローラーから
風防ガラスが破損した場合にねじれが生じる車の屋根部分の補強強化を考えた。 
当時の記録を見ると、衝撃から来る屋根の破損を補強するため、屋根を支える B-ピラー (前席
シートの横にある屋根を支えている柱) を補強し、A-ピラー (風防ガラス近くの柱) の材質を一般
鋼鉄からより強度を持った高柔軟鉄への変更を提唱した。

2003年 1月に行われたエンジニアの法廷証言によると、フォード社は連邦政府の基準を満たして
いるとし一切の変更を加えなかったのであるが、かりに補強していたらエクスプローラはより安全な
車となっていたと述べている。 

1996年初旬 B-ピラーは補強され、屋根の破損に対しては現行のモデルより数段安全性を増したと
当時の社内デザイン・レビュー報告書は示しており、これもニュージャージー州で起きている訴訟に
今月用いられる予定である。 1987年にエンジニアが警告した補強策をとっていたのであれば、
政府の不十分な基準を上回る頑丈な屋根となっていたであろう。 「横転事故からもたらされる
屋根の破損や運転手の車外放出などの致命的損傷は、乗用車よりもライト・トラックの方が
はるかに多い。 エクスプローラーはまさにライト・トラックなのである」と、1987年 7月にエンジニアに
よって報告書に記載されている。 法廷では「フォード社はエンジニアの提唱を受け入れるべきで
あった」と弁護団は問いつめている。 


また当時のシート・ベルトの欠陥やサスペンションの問題も取り上げられている。 横転事故の際、
シート・ベルトが正常に機能しなかった疑いがあること。  サスペンションに関しては砂利道などで
車体が揺れたり、ハイウェイで減速した場合に、ホィールがスケートのように滑っていく症状が出る
ケースもあるようだ。 この症状での死傷事故の報告も上がっており、ファイア・ストーン社のタイヤ
破裂以外でコントロールを失った事例が出ている。

この症状で事故にあった関係者は現在法廷審理で、ベネズエラのエンジニアが提唱した
下サスペンションの取り付け位置変更を持ち出し、エクスプロ―ラーは重心が高い反面、
サスペンションは柔らか過ぎ、特に悪路で横転する要因となるのではないかと述べている。
さらに弁護団は 1998年 7月にエンジニアが、「エクスプローラーは悪路/オフロードで

スリップや制御の難しさ」を指摘した文章を法廷に持ち込んでいる。 1996年初めには、エンジニア
3名が、ショック・アブソーバーを変更し、スケート症状を防ぐべきであると警告している。 フォード社の
エンジニアは、「車が滑るスケート状態は、とくに悪路で乱暴な運転をしたときに顕著に見られる」とし、
「単独車輪動作になった場合や道路穴に遭遇した場合に現れやすい」と述べている。  さらに
ベネズエラのエンジニアは、「このような症状は悪路を高速で走行していた場合、例えば 時速
100マイルで走行時、道路の傾斜などをヒットしたときに見受けられる」と述べている。 ただ実際
遭遇したドライバーの中には、65マイルで走行時にトレッド破損前にこの症状が現れたと供述
している者もいる。


フォード社は 2002年型新モデル 4ドア車から後部を独立懸架サスに変更し、滑り現象を解決したが、 
2ドア車は手が加えられることなく、2003年モデルで生産終了となった。
昨年 11月、フォード社は 「2005年モデルから新しい横転制御装置を装着する」とし、また 「2002年
からの現行モデル 4ドア車は横転事故の危険性はきわめて少ない」との証言を法廷で示している。

現在の新型モデルの安全性はともかく、問題は今でも数百万台以上の旧型エクスプローラーが
まだ道路上を走っていることであろう。
                              了
注) 一部文章、証言や一部氏名・会社名などを省略しています。


現行モデルはまず大丈夫だと思いますが、どんな車であっても悪路走行はくれぐれも注しましょうね。

Posted by フラン - 2005.03.07,Mon

10008374032.jpg

    ネット・サーフィンをしながら車に
    関するページを探してみると、星の数
    以上の色々な
ページに巡り会うことが
    出来ますが、米国内で車を買う
    ユーザーが最も多く訪れる
ウェップが
    「 Autobytel
米国  日本 の Web 」
    です。

    この会社日本にも支社を持って
    いますので、恐らくご覧になられた
    方も多いかとは
思いますが、インター
    ネットによるクルマのマーケッティング
    を主体に各社の車の性能
調査、販売
    および
買い取り、営業所の紹介など
    非常に広範囲に渡る情報を示して
    います。
    20年以上前から調査などを重ねて
    いることも含め、非常に権威ある
    自動車関連サイトの
一つとしてその
    閲覧者は年々増えてきているそうで、
    昨年第 4四半期の 3ヶ月間、
月平均 
    890万人の
訪問者があり全米一の
    人数となっているそうです。


その Autobytel社が 今年 1月 30日にニューオリンズで開かれた 2005年全米
カー・ディーラーズ
協会総会 (NADA) で、「昨年一年間、最もユーザーからの購入
希望などのリクエストが多かった
車種」を部門別に公表しています。 「リクエスト」とは、インターネットおよびディーラー紹介などで、
実際その車を購入した
人の総数、および購入希望者数の問い合わせを総合したランキングです。

全体で最も人気があったのがホンダ・アコード。その他トヨタ・シェナを始め、各社の
車が
揚げられる中、何とフォード車が 3部門でトップを獲得。 EXもしぶとく残り、僅差では
あった
ようですが、SUV部門の堂々一位となっています。

部門別で一位を飾った各車は、下記の通りです。


** 昨年一年間で最もリクエストが多かった車種 

リクエストしてきたユーザーの大半 (76 %) が 40歳以下。 Autobytel社での購入者の平均年齢は
35歳だそうです。

  * 新型トラック部門で最もリクエストが多かった車種   
フォード F-150 
    2002年、 2003年とシェビー・シルバーラードが問い合わせの一位を占めていたものの、
    各カテゴリーの改良と従来のイメージを一新したことで見事復活。リクエストが最も多い
    トラックとなった。                       
シルバーラード  

  * 新型乗用車で最もリクエストが多かった車種      
ホンダ・アコード

  * 新型 SUVで最もリクエストが多かった車種       
フォード・エクスプローラー 
    エクスプローラーは、シェビー・タホと F社・エクスペディションとほぼ互角の戦いとなった
    ものの、頭一つ抜け出して一位を獲得。 
 
シェビー・タホ     エクスペディション

  * 新型高級車で最もリクエストの多かった車種      
BMW・ 3-シリーズ

  * 新型スポーツ・カーで最もリクエストの多かった車種  
フォード・マスタング 
    マツダ RX-8が根強い人気を持続する中、一新されたデザインに注目度が集まり、トップを
    守った。                            
マツダ RX-8 

  * 新型ミニバンで最もリクエストが多かった車種      
トヨタ・シェナ 
    シェナの一位は僅差。 ホンダ・オデッセイとほぼ同じレベル。


ところで Autobytel社の日本のウェッブ、 この会社と全く関係はありませんが、カー用品や
盗難防止
策などの項目があり、結構役立ちそうです。 

あっ、そうそう。 この記事と全く関係のない写真をアップしてしまい、すんまへん。

Posted by フラン - 2005.03.05,Sat


         10008366408.jpg


さて8年ほど前、初めてエクスプローラーを購入しょうと思いディーラーでカタログをもらって
みたものの、
一つの疑問が頭の中をぐるぐる。  XLT、エディ・バウアー、それとLimited 3つのグレードの中で
 「エディ・バウアー Eddie Bauerとは一体何やねん ? と思ったこと....。


ファッションに全く興味のない私はディーラーの営業の人が、「アウトドア用品専門の
企業名ですよ」と
教えてくれるまで、なんか「犬が吠えているのを形容しているような
濁音」に、変な感覚に陥って
いました。 そこでこのエディ・バウアーとフォード・エクスプローラー歴史を少々。


エディ・バウアー (以下 Eddieと省略)
は、創業者の名前そのものが企業名に
なっており、あの
イチローが活躍しているシアトルのオルカス島で1899年に創業。 
当時はラケットのガット張りや
ゴルフ・クラブなどを手作りでお店を構えたのが最初。 
それが徐々に大きくなり 94年の米国不況で
お金を使わないアウトドア・ライフが
流行り始め逆にEddie社は急成長。 同年同じ衣料小売業
シュピーゲル社に買収
されされた後、1997年には北米に500店舗を超えるまで発展、翌年には
日本でも
30店舗を構える巨大企業となりました。 

ただ急拡大を目的とした営業方針をとったことにより、顧客獲得のためのクレジット・
カードを
乱発したことの反動で支払い不能の顧客が続発。 結局親会社の
シュピーゲル社は会社更生法を
申請しましたが、Eddieブランドはその後も健在。 営業を続けながら会社の再建を目指しています。
現在はアウトドア用品のほかに
タウン・ファッションに力を入れ、またインターネット販売が
好調とのこと。

日本では住商オットーと組み、北海道 札幌支店から福岡粕屋ダイヤモンド・
シティ店 (キャナルシティ
博多店もありますよね)まで、全国展開をしています。 
ちなみに日本では 1994年東京自由が丘に
第一号店を開きました。 また同社は
1936年に世界で初めてダウン・ジャケットを開発、販売した
ことが有名です。


一方のフォード社、車の販売力強化を模索する中、ブランド・イメージを作りも狙い、
そのころから
米国内で流行り始めたアウトドアに着目。 同一路線を走り急成長する
Eddie社とのコラボ
レーションを決定しました。 実際に両者が業務提携をしたのは
1983年とかなり早い時期。 当時
何と 2000年までの 17年に渡る 「エディ・バウアー
ブランド仕様の長期契約を結びました。

Eddieの冠を持つフォード・エクスプローラー、初めて世の中に現れたのが1990年。
1991年モデルと
してですが、当初の発売はわずか 3グレード (2ドア車には Sportという
ブランドがありました)。 XL、
XLT、および Eddie Bauerでしたが、デビュー当時から
すでに Eddieブランドは存在していたのです。
また Eddieブランドは、エクスプローラーだけではなく、1983年の両社業務提携直後から、
ブロンコ、
ブロンコ II、アエロスター・ミニバン、F-シリーズ・トラック、および
エクスペディションのグレードに
採用されています。

一方ブランド効果によるフォード社の販売力にはやはり相当な影響があったようで、
1990年米国
全体の SUVの年間販売台数は 92万 5,000台とそれほど大きな数値では
ないのですが、それに
占めるフォードの Eddie ブランドだけで 4万 2,475台と、全体の
4.5 %を占める好調な販売と
なりました。 さらに 1998年、米国ではブームにより SUVの購入が急拡大。年間で 275万台もの
販売を記録しましたが、エクスプローラーとエクスペディシヨンの両車種でなんと 65万 7,191台
(全体の 23.9 % ) の販売を記録。 その中でEddieブランド
14万 7503台 (エクスプローラー
および エクスペディション 販売総数の22.4 % ) という、とてつもない販売記録を樹立
しました。

当時、米国内を走っているSUVのうち、10台に 2台はExplorerかExpeditionだったのです。
現在でもエクスプローラーが米国でもっとも売れていると言われるゆえんがここにあります。


2,000年に終了した Eddieブランドの使用が再契約されたかどうかは今回時間がなく、
調べることが
出来ませんでしたが、すでに米国車社会に深く浸透した Eddieブランド
消滅することは当面
なさそうです。

( 上記写真: 2004 エクスペディション Eddie Bauer 5.4L )


また昨年 JD Power & Associates調査会社によるアンケートの結果として、米国、日本
および
欧州の消費者は、車、ステレオ、タイヤなどを購入するとき、その 68 % がブランドを
重視すると
答えており、また 53 % がステレオ・ブランド = コラボレーションを重視すると
しているとのこと。


スーパーでダイコンを買うときも しげしげと見つめてしまう私もブランド重視派か ? 
いえ、関西人だけだったりして....。

Posted by フラン - 2005.02.15,Tue

10008368669.jpg

       まもなく 21世紀に差し掛かろうとしたころ、炎天下での走行中に
       ある特定メーカーの
タイヤがバーストするという一つの大きな
       問題が持ち上がった。

       当時ベストセラーとなっていた エクスプローラー装着された
       ものが多く、フォード社の
屋台骨を揺るがしかねない問題に
       波及すると誰もが思った。
 
 

  「 早急に新しいエクスプローラーを作り上げよう !! 」。


新エクスプローラー、プロジェクト・コード「U152」、社内で徐々に大きくなっていく
その声に、一人の
男が立ち上がった....。

「 風の中の昴~....♪ 」、 ちゃうねん。わしの車はスバルやのうて、フォード・
エクスプローラー
なんやで~。


とまあ、NHKの「プロジェクト X」であれば、田口トモロヲが低い声でナレーションを
語りながら、
バックには中島みゆきの「希望の星」が流れるところですが、紙の上では
ちと迫力がないか....。

(おっと今日は給料日であり、かつ火曜日。早く帰宅してプロジェクトXを見なきゃ。 
今日のテーマは、
「81名の危機 男達の命の歌」の再放送だ ! )


さて、上方写真の素敵な中年のおじさん、誰だと思います? 私も含め、道ですれ
違っても全く
気が付かない人だとは思いますが、「2002年モデル( 3rd Generation) 
エクスプローラー」の
デザイン総監修者、まさにその人です。


このあいだ、どなたかが 2006年モデルのフェイスは、「少しアゥディに似ているのではないか?」との
ご意見を述べていらっしゃいましたが、どうやらこの疑問が解けそうな予感。

「J Mays 」氏
、現在フォード社でデザイン部門の上級管理職 (Vice President) であり、フォード車
のみならず、マツダ、マーキュリー、リンカーン、ジャガー、ランド・ローバーおよびアストン・マーチンの
デザイン監修を担当しています。

1954年オクラホマ州で生まれたメイズ氏は、カリフォルニア州にあるパサデナ・アート・センターで
自動車デザインを就学し、1980年に卒業、その後ドイツに渡りアウディ社に就職。 「Audi 80」の
デザインを手がけたことで一躍有名になりました。 

のち 1983年 BMW社に移り、「5」 と 「8」 シリーズのデザインも担当し、その名前を広げて
いきました。 1984年メイズ氏は再びアゥディ社に戻り、今度は「Audi 100」を担当。 フォルクス・
ワーゲン・ゴルフやポロなどを手がけた後 1989年に再び米国に戻り、カリフォルニアにあるフォルクス・
ワーゲン・デザイン・スタジオでチーフ・デザイナーとして、新ビートルデザイン開発に携わりました。

1997年現在のフォード車に転職した後、いま皆さんが乗っていらっしゃる新 2002年モデルの
エクスプローラー
を始め、新マスタング、マウンテニアやGT40、さらにジャガー F-タイプや
ボルボなどのデザイン総監修を一手に引き受けています。 
またメイズ氏はこれら貢献を称えられ、2002年 2月にハーバード・デザイン・スクールから、年間
最優秀デザイン賞を授与しています。

同氏は、「自動車のデザインは、自分の作った車がいかに多のデザイナーに影響を与えるかが
大切」 としばしば述べ、また「自分の部屋にどんな家具を置くのかと同じで、デザイナーはすべての
ユーザーの考えを取り入れることは難しい」と、苦労を語っています。

また同氏は、10年ごとに最も影響を受けた車として、
     1950年代 - シトロエン DS
     1960年代 - ポルシェ 911
     1970年代 - シトロエン SM
     1980年代 - ニッサン Z
そして現在 - グループ企業のひとつである 2003年 新ランド・ローバーとレンジ・ローバーと
語っていますが...、

上記のように比較的欧州車のデザインを好むメイズ氏、社内の葛藤もあったようで、ロンドンで
働きたいと会社に転属希望を出しているようです。 ロンドンのソーホー地区にあるフォードの
デザインセンターは一昨年閉鎖になっていますが、各種のフォード車の革新的デザインを
手がけた PAG社の会長の事務所がまだ残っており、そこでジャガー、レンジ・ローバー、
ボルボ (昨年チーフ・デザイナーが退職) などのデザインを担当すると見られています。



仮にメイズ氏がもう EXのデザイン監修を手がけないのであれば、将来エクスプローラーの顔面は、
またピュア・アメ車のようなフェイスに戻るかもしれませんね。 個人的には現在の EXデザイン、
品があるにも関わらず迫力あるお顔立ちに結構ホレ込んでいるのですが...。


本日のエンディングは中島みゆきの、「ヘッド・ライト」で閉めたいなあ~ ♪ 。

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