絶好のゴルフ日和になってきた今日この頃、週末のゴルフ・プレーに備えてドライバーやスプーンの
手入れに勤しんでいらっしゃる方も多いと察しますが、そのスプーンについての話題。
秋を感じさせるやや肌寒い一昨日の昼下がり、いつものようにお昼のお弁当を買いに行くために外出。
その途中にあるある秀和ビルの前を通りかかったところ、地下駐車場から新型レンジ・ローバー・
スポーツが勢いよく駆け上がってきた。
私が昔乗っていた 02型と同色のダーク・ブルーで、懐かしさと新車独特の輝きを放っていたこと。
またその斬新なデザインに引きつけられ、しばらく眺めていたのであるが…….
うんっ….なんか変だ……なんとなく奇妙に感じる思いが頭の中を交錯。
それが判ってただ呆然。 下記写真をよく見ていただきたい。誰もが直ぐに気付くはず
(ボディ・カラーはレッドではあるが、同型車)。
そう、なんと補助ミラー (アシスト・ミラー) が着いているではないか。
これまで日本製 SUVには付いていても輸入車には付いていない、またそれが当然と思われていた
スプーン型フェンダー・ミラーが付いている。 どうやら輸入車にも補助ミラーが付き始めたようだ。
(レンジ・ローバーの場合は ”しゃもじ ”という表現のほうが合っているかも)
現状を調べてみるとこの補助ミラー設置は法制化されておらず、各メーカーの自主ルールで設置
しているとのこと。 この経緯は省略するが ( 2001年 6月 6日に行われた国会法改正審議会答弁
から始まっている。 長文だが後半部分やや下のほうに記載されている質問・答弁がきっかけ)。
また簡単な説明はこちら 。
さらに 2002年 9月 9日に国土交通省のまとめたパブリックコメント募集結果報告 において輸送
車両の保安基準一部改正に、「直前側方視界基準義務化について、新型車は 2年程度、
継続生産車については 4年程度のリード・タイムを設ける」と、これまでの「自主ルール」から
「義務化」へと変更されている。
すなわち「義務化」は法規制と同じと解釈されるため、国産車・外車を問わずその適用を受ける
ことになろう。 ただこれら公表された文章の中に、実施年月日が記載されていないこともあり、
各社の対応がまちまちと推測するが、2年という年限を足して想像するに、どうやら来年 2006年
から「新型モデル」義務化と考えてよいのでは。
その前準備として、今回の新レンジに補助ミラーが付いたのかもしれない。
また既に「販売済みの RV車には取り付けの必要がない」と明記されているので心配するところでは
ないが、これからエクスプローラーを含めた輸入車購入予定の方には一つの課題となろう。
死角を無くす安全強化が重要なことにはもちろん異論は無く、認めたい。
ただ言い分もあることは事実。
* 大きな補助ミラーが付いた場合、歩行者をヒットする恐れは無いのか。
* ワックスがけのときに、曲線に沿って滑らかに滑らせていたふき取り布が、この補助 ミラー
付け根の部分で一度カックンと止まる不愉快さ。
* 車のデザインを台無しにする不釣合いな美的感覚の欠如。
* アンパンマンに登場するバイキンマンを連想する..などなど。
今年末から発売予定の 06型エクスプローラーの初期は恐らく付いていないだろうが、来年に
なったらひょっとしてと想像すればかなりの違和感。
補助ミラーの大きさによってはスプーンをつけて走るというより、サンド・エッジかドライバー・ヘッドを
取り付けて走っているような形容しか出来ないかもしれない。
たしか日産自動車はドア・ミラーに車幅が読み取れる小型カメラをつけていたのでは。こういう装置
改良などで死角解消を解決する技術も導入出来るはずだと思うのだが….。
レンジ・ローバーをけなしているわけでも何でもなく、役所の発想の貧困さが露呈したようなこの
デザイン。 レンジも泣くに泣けないだろう。 補助ミラー取り付け以外で解決出来る方法は
いくらでもあるだろうに。
たしか昨日の新聞で、国土交通省職員の野球賭博が発覚した記事が載っていた。
何でも出来るいい官庁のようだ。 賭博で 16名が書類送検された国土交通省だ。
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