昨日発表になった 10月 米国自動車販売台数、フォード、GM社とも 9月に続き 2ヶ月連続の
大幅減となり、フォード社は前年同月比 ▲ 26 % (9月 ▲ 20 %)、GM社も同様に ▲ 26 %の
大幅落ち込みとなった。 その他メーカー別では
G M 社 25万 3,547台 ▲ 25.9 %
フ ォ ー ド 社 19万9,847台 ▲ 25.6 %
D・クライスラー社 18万 3,163台 ▲ 2.8 %
米 国 ト ヨ タ 17万 3,086台 + 1.3 %
米 国 ホ ン ダ 11万 0,895台 + 0.4 %
米 国 ニッサン 7万 2,279台 ▲ 17.3 %
10月 米国内乗用車・トラック総販売台数 115万台
▲ 13.0 %
と、米国内 10月の乗用車およびトラックの総販売
台数は前年同月比 14 %の下落。 年率換算で
1,475万台となり、1998年以来の最低販売台数を
記録した。
特に米国ビック・スリーの凋落は悲惨で、 3社
合わせた 10月の販売台数は ▲ 52.4 %もの減少で
有史以来最低。 一方日本車 + アジアのメーカー
合計は 40 %増と、逆に最高の数字の計上となった。
販売台数が大きく落ち込んだ主な理由として、ガソリン価格が急騰したことを筆頭に、大型
ハリケーンが 2つ襲来し、南部にディーラーの多いGMとフォード社が大打撃を受けたこと。
さらに両社は 従業員割引適用ディスカウント・セールスを 10月上旬に終了したことで、その反動が
大きく出たことが販売下落を助長したと思われる。
では、10月のビッグ・スリー各社、車種別販売台数であるが、 SUVを中心に主要ブランドを
あげてみると、9月より悲惨な数値となり、 (カッコ内は前年 10月)
* フォード社およびグループ
エクスプローラー 12,122台 (29,842台) ▲ 59.4 %
エクスペディション 6,047台 (12,229台) ▲ 50.6 %
エクスカージョン 1,165台 ( 1,435台) ▲ 18.8 %
F-シリーズトラック 54,404台 (79,704台) ▲ 31.7 %
エ ス ケ ー プ 9,974台 (15,589台) ▲ 36.0 %
マ ウ ン テ ニ ア 1,740台 ( 3,209台) ▲ 45.8 %
ナ ビ ゲ ー タ ー 1,431台 ( 3,060台) ▲ 53.2 %
ア ビ エ ー タ ー 800台 ( 2,054台) ▲ 61.1 %
マ ス タ ン グ 11,234台 ( 9,232台) + 21.7 %
G T 165台 ( 22台) + 650.0 %
ファイブ・ハンドレッド 7,915台 ( 3,102台) + 155.2 %
ボルボ XC90 2,587台 ( 3,716台) ▲ 30.4 %
レンジ・ローバー 968台 ( 1,288台) ▲ 24.8 %
レンジ・ローバーSport 1,439台 (今年から)
フォードトラック総計 117,310台 (173,171台) ▲ 32.3 %
* GM社およびグループ
エスカレード 1,504台 ( 2,947台) ▲ 47.0 %
タ ホ 6,347台 (12,966台) ▲ 49.2 %
トレイル・ブレーザー 13,910台 (26,489台) ▲ 45.5 %
ユーコン 2,612台 ( 5,928台) ▲ 54.2 %
ハマー H1 21台 ( 25台) ▲ 12.8 %
ハマー H2 1,158台 ( 2,529台) ▲ 52.5 %
ハマー H3 4,461台 (今年から)
* ダイムラー・クライスラー社グループ
ラングラー 4,475台 ( 5,437台) ▲ 15 %
グランド・チェロキー 14,298台 (13,968台) + 6 %
マグナム 2,966台 ( 4,749台) ▲ 35 %
ダコタ 4,601台 ( 6,884台) ▲ 31 %
キャラバン 15,101台 (16,536台) ▲ 5 %
デュランゴ 7,089台 (10,508台) ▲ 30 %
クライスラー C300 12,835台 (10,818台) + 23 %
なんとガソリン大食い SUVおよびトラックは各社平等に前年同月比ほぼ半減という惨憺たる結果。
フル・モデル・チェンジに近い変更を加えたエクスプローラーもその効果を全く発揮できず、
60パーセント近い売り上げ減に見舞われている。 2005年型には 60ヶ月ゼロ金利ローンを
適用し、2006年型には 2,000ドルのキャッシュ・バックを付けて販売促進措置をとったものの、
さすがに 60 %もの落ち込みとなった結果には筆舌に尽くしがたいものがあるかもしれない。
フォード社経営陣もこの売上高発表前に、「車社会を取り巻く環境は、すでにSUVやトラックという
既成概念を通り越し、コスト重視の省エネ実用車へと潮流は変化している」と述べている。
現在フォード・エクスプローラーは、ケンタッキー州ルイスビル工場と、ミズリー州セントルイス市
ハーゼルウッド工場の2カ所で作られている。 かって輸出用の右ハンドルの EXを作っていた
ハーゼルウッド工場は、老朽化により2002年に閉鎖予定であったものの、セントルイス市が税金
免除によって延命措置となった。 しかしながら今年に入りエクスプローラーやアビエーターの
極度の売り上げ不振から延べ 8回に渡る一時操業停止を実施。先週一週間、また来週
11月 7日からの一週間も操業を停止し、売れ残りの在庫調整をする予定という。
またフォード社リストラ計画がまもなく発表になるが、製造工場を一元化し、ルイスビル工場に集約。
ハーゼルウッド工場は 2007年までに閉鎖されることがほぼ決定になったという。
フロント・ガラス左下に明記してある車体格を表す VINコード。たとえば
「1FM DU75 W54 “Z” C000001」 と現在右ハンドルの 3RDの EXをお持ちの全ての方のコード
数字には「Z」が入っていますが、今後はこのセントルイスの工場で作られたことを表す「Z」の
数字が消滅し、ケンタッキー・ルイスビル工場製造を示す「U」に一元化されることになる可能性大。
「Z」の刻印の入った希少価値があるEXを、大切にしてあげて下さい..。
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