9月 14日の Bloomberg社記事、意訳です。
自動車業界複数の関係者の話として 先月 8月に現日産自動車最高責任者(CEO) また仏ルノー
自動車最高責任者であるカルロス・ゴーン氏(51歳)に、フォード社 への移籍を懇願するも、固辞
されたようだ。
実はフォード社はゴーン氏 に2002年にも最高責任者への就任を仕掛けたものの、今回同様固辞
されており、恋愛はまたも実らず。 フォード社はわずか3年間で同じ好意を寄せている彼女 ? に
2回フラれるという辛酸をなめることになった。
ルノー社 並びに日産自動車が、「ちょっと待った!」の声をかけた訳ではなく、ゴーン社長自らの
決断によって移籍を辞退したという。 その理由としてフォード社は日産自動車と違い、フォード家
一族が議決権付き株式の 4割を保持しており、仮に CEOとして改革を目指してもその行動範囲に
限界があると考えたそうだ。
ゴーン氏はミシュラン・タイヤ社に 18年間在籍したあと、同社北米およびブラジルの子会社建て直しを
評価され ルノー社にスカウト。 その後 1999年 6月に瀕死の状態に陥っていた日産自動車
社長として就任。 見事に立て直した功績が認められ、現在はルノー社の最高経営責任者も
兼務しているのは有名なこと。
一方のフォード社、ゴーン氏招聘が実らなかったこともあり、欧州フォードの責任者であった
マーク・フィールズ氏 を本国に呼び戻し、執行副社長兼北米部門社長に任命。
10月 1日から経営てこ入れに乗り出す発表を先週行っている。 このフィールズ氏は 1999年
12月から2002年 6月まで、マツダ本社の社長としても活躍していた役員であり、まだ
44歳という若さ。
フォード社は今年 7月まで 28ヶ月連続北米でのマーケット・シェアを落としており、今年8月までの
累計で 19.1 %の含有率となっている。 相次ぐ販売減で関連部品会社であるビステオン社の
救済、 2,750人の人員削減。先月は追加 400人の削減も発表。
さらに一昨日は関連レンタル・カー会社であるハーツ社を米国投資会社に 1兆 6,500億円で
売却することに合意するなど、早急なる会社建て直しに着手し始めた。
ビル・フォード会長は、第 4四半期に新経営戦略を公表すると明言しており、通常のコスト・カットを
超えた実行力のあるものにし、誰もが驚く内容になろうと述べている。
カルロス・ゴーン日産自動車最高責任者 およびフォード社とも、今回の人事に関わる問題に関して、
読売グループからジャイアンツの監督就任要請がすっぱ抜かれた当初の星野前阪神タイガース
監督のように、肯定も否定もしないコメントを述べるに留まっている。
そのうち記者会見でもするのかしらん....。
仮にカルロス・ゴーン氏が、フォード社に入社していたらどうなっていたでしょうね。
2,3年後に発売される 「Explorer」は、「Explorateur」とフランス語のエンブレムを付けている
かもしれませんね。 そんなことねーわなぁ~。
と言いながらも、ゴーン氏は過去、素晴らしい言葉を披露しています。
「難しいことだからこそ、最も高い潜在性が秘められている。 顧客は品質やコストを求めるが、
生産性は気にしない。生産性はコスト競争の厳選だが、それだけが良くても仕方がない。
顧客の視点とトータルコストを見なければならない。 実行こそ全て。 アイデアは課題克服の
5 % にすぎない。アイデアの良し悪しは、どのように実行するかによって決まると言っても
過言ではない。」
自分の仕事のヒントになりそうですね....。
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