↑ ゼネラル・モーターズ社、「LaCrosee (ラクロス) 」
(なぜにトップを飾る写真となったかの答えは一番最後に...)
昨年の米国著名雑誌 「 Forbes 」に記載された、「いい車名、変な車名の氾濫」という記事と
主観からです。
「(米国の) 一般人は ギリシャ語のような訳のわからん車名ではなく、「マスタング」や「チータ」などの
すっげぇーというような車名を待ち望んでいる」から始まるこのコラム、
ちょっと覗いてみませう。
おそらく世界の自動車業界の歴史において、最高の車名と思われるのが、フォード 「マスタング
Mustang」。 色々な自動車会社がこのネーム・バリューを超えようとして試行錯誤してみたものの、
その地位を超えた会社はまずないのでは...。という補足文が付いています。
その前に、たとえば米国でも日本でもみんな知っていますよね。 米国最大の GM社も、日本最大の
名古屋のメーカーも、新車種のネーミングにやたら「C」を付けることを。 カローラ (Callora)、カムリ、
今は別名のコロナやシーマ ( おっとこのブランドはフランス系 日本企業か ?) 。その車名から受ける
一般の人の感覚はいかがなものかという内容です。
クライスラー社やゼネラル・モータース社の車所有者は「Dodge Diplomat (あえて訳するのであれば
“ ずるい外交官 ”)」自分が外交官であるとか、「 Pontiac Parisienne (フランス・パリ風の名前) 」
フランス風に変えててくれるのかと思って乗っているのだろうか?
我々は果たしてどのような車ブランド名が社会に適するのか、少し考えてみようとした。
エンドユーザーに対して、良い車名、悪い車名とは...。
その中で最も未知的でかつ複雑な名前が、ホンダの「Life Dunk (あえて和訳するのであれば
”日常からの脱却” ) でしょうか」」であった。 ただ米国人から感じた「良い車名、最悪車名」を
上げてみると、ほとんどの欧州車が現地名となっているため、読み方や発音にさえとまどい
(例えば FSO Warszawa や Invica Black Prince Wentworth など)、正確にその意味を
感じ取ることが出来ない。 すべての車名が持つ意味がわかるリストがあればいいのだが、
その車名からから受ける「良い響き」と、「そんなアホな」という車名をちょっとピック・アップして
みませう。
いまだ脳裏に残る車名として、生産中止となったものの 「ランボルギーニ・ディアブロ Lambolghini
Diablo」は 「やんちゃ 」 を連想させ、血が騒ぐような その車に最も適した車名と思われる。
いま著名な BMW、ジャガー、ボルボ、アキュラ、ニッサン、ベンツ、トヨタなどの車に対しての
名付けを見てみると、モデル・ナンバーやアルファベットの一文字を付けただけという、パターン化
現象が見受けられている。しかしながらロールス・ロイスやポンティアックなどのように伝統を
重んじるメーカーは、「ベントレー Bentley」や「アズーレAzure」のように本格的名付けを未だ
世襲しているのである。
個々の車名は、その車が「すごい」ということを表すものではないが、少なからず良いネーミングが
存在する。 たとえばフォード社の「エクスプローラー Explorer」、これは「最大の幸福をもたらす」と
いうその車にあった目的と車の性格を最も表したネーミングと言えよう。 エクスプローラーが
デビューしたときは、” 野性的で次の何かを探し求める “ という感覚に捕らわれてしまった。
(ワタシの注: Explorerは辞書で引くと探検家という意味になりますが、米国初の人工衛星も同じ
名前でしたので、心をくすぐるようです) ただフォード社から、「オフ・ロードに使ってね」 という
メッセージのように感じたかたも多いのかもしれない。
「ダッジ・ラム Dodge Ram」も別の意味で実用車としての最高の車名だと思う。 「馬」そのものを
連想させるが、競馬場で走っているような馬ではなく、懸命に働くような馬、あるいは人と共に
生活する動物そのものをイメージさせる名前で、疑いなく良い響きが耳に残るのである。
同様にランド・ローバー (Land Rover)という車名は割高感こそイメージするものの、レンジ・ローバー
( Range Rover ) と共に、どんな状況・天候下であっても運転をしてみせるというイメージを抱く。
そのほかにその車にベスト・フィットした「クール」なイメージを持つ車名として、シェルビー・コブラ
(AC Shelby Cobra)、シボレー・プリムス・バラクーダ ( Chevrolet Plymouth Barracuda)や、
ロールス・ロイス・ファントム (Rolls-Royce Phantom)などが上げられる。
そのほかにもたくさん良い車名があると思うが、ここは一つお許しを頂くとして、良い車名の反対語が、
「悪い車名」である。 我々は「悪い車名」を 2種類に分けてみた。
一つはラテン系の車名ような、オールズモビル・アレロ (Oldsmobile Alero)や、シボレー・ルミナ
( Chevrolet Lumina ) のような車名である。 響きはラテンであるものの、実際スペイン語に このような
単語は存在しないか、遠くかけ離れた意味しかない。 「 Lumina 」 は現実的という意味とは言うが、
おっきい辞書で調べてみた限りこの単語が載っていなかったことから、ちと ちゃうのでは。 意味が
近い単語で言うと、「 lumen 」 であるが、これの意味は「軽率あるいは軽量」となっている。
シボレーは一体何を考えているのか.....。 また訳の解らん車名は、これもシボレーの 「 Luv 」。
「 Love 」 という単語を連想するし、別の意味も存在する。 さらに良くないのはポンティアック・
アズテック ( Pontiac Aztek = メキシコ原住民という意味があります ) 、単語的にも音の響きも
良くな~い。
その他センスのない車名として、ビューイック・リィアッタ ( Buick Reatta ) 、同チェッカー・スパーダ
( Checker Superba ) 、オールズモビル・アチーバ ( Oldsmobile Achieva ) 、ブラバダ ( Bravada ) 、
フィレンツァ (Firenza)などなど。
別の意味で「悪い車名」、奇異を狙ったり、ユーサーの評判を取ろうとしたり、社会的な地位を作ろうと
獲得したようなネーミングを使い、名前は 100ドル、車の価値は 10ドルの車を売ろうという魂胆に
満ちた車名である。 その筆頭にあげられるのがシボレー・セレブリティ・ステーション・ワゴン
( Celebrity ) 、なにが「祝い」やねん、わからん。 もっと上げると、Buick LeSabre、Chevolet
Greenbrier、フォード Aspireや、上記で書いたダッジ Diplomat ( = お前はそんなに偉いんか ! ) など、
切りがない。
しかしながら車と車名を考慮すると、日本国内で販売される車名は「英語」のみであり、日本の
メーカーはその名付けに対して世界一かもしれない。 ただ思わず吹き出してしまう車名もたくさん
ある。 ホンダ・ライフ・ダンクを筆頭に、ダイハツ・ネイクド (裸)、マツダ・ボンゴ、三菱・スペース・ギア、
ニッサン・プレーリー・ジョイ、スズキ・カプチーノ、トヨタ・デリボーイなどが上げられ、米国内において
本気で販売をしようとしているのかようわからん。
と、記事を締めくくっています。
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面白い話しを二つ。
1)
スゥエーデン・サーブ社、各モデルの車の車名は番号で表していますが、その数字の頭に来る数は
必ず「9」です。 これはサーブ社が元々軍事関係から発展した企業であり、「この車は非軍事車両」と
いう意味が数字の「9」で表現されています。
2)
現在ゼネラル・モータース社が販売している「LaCrosse (ラクロス - 網の付いた棒を持ち、ボールを
奪い合うあのスポーツ名) 」 というフランス・ネームの乗用車を発売しました。
当初米国ではまずまずの売れ行きとなりましたが、カナダ、特にケベック州でさっぱりの状況。
ケベック州はフランス語圏なのに、なぜにフランス名の車が売れないのか GM社は躍起になって
販売不振の原因を調査会社に依頼。 後日その結果が出て社内は騒然。
同社にしてみると フレンチ・フレーバーでカナダ国内のシェアが上がるはずともくろんだものの、
フランス語で「LaCrosse」という単語の俗語に「マスター○―ション」という意味があったそうです。
現在「ラクロス」はカナダでは車名を変え、「 Allure 魅力という仏語 」で 売られています。
上記写真はゼネラル・モータース社、「 LaCrosse (ラクロス ) 」 です。
車のネーミングも大変そうですね。
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トヨタのRAV-4 (ラブ・フォー) を高速道上で見かけると、思わず赤面してしまうのは私だけで
しょうか....。 でも滅多に見ることが出来ないエクスプローラーを見かけると、餌をもらう
前の犬みたいにはしゃいでしまいます。
変なおぢさんの独り言でした。
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