普段は意識をしていなかったものの、やっぱり 「おかしい 」 というものを見てしまいました。
お昼下がり、 「たまには外で食事でもしませんか ? 」と、 課員の一人が誘ってきたのでいそいそと外出。
雨降り前の どんよりとした雲に覆われてはいましたが、暑からず寒からずの最適気候。 のんびり
歩いていると会社近くのセブンイレブン前に、シルバー・カラーのレンジ・ローバー・スポーツが、ハザードを
点灯させながら私たちの進行方向と同じように停まっており、まずは素敵なヒップが目に入って来ます。
「 あのバック・デザイン なかなか良いよね 」 と課員に声をかけると、「 絵になりますよねぇ 」ときびす返し。
さらに真横から見ても、鮫のエラのようなエア・ダクトがワン・ポイントでアクセントとなっています。
課員は 「 あと少し車高を落としたら、もう完璧 」 と、すでにオーナーになったようなお気に入りの感想の連続。
そして駐車中のレンジを徒歩で追い抜き最後にフロント・マスクの観察。 最後に視覚の満足を壊してしまう
ような、その光景が目に入ってきました。 連れも声が出なかったようで、お互い一瞬無言の硬直状態。
連れが叫びました、「 これは無いよな~ ! 」 って。
お互い直ぐに気が付いたのは、ボンネットに張り付いたあの補助ミラー。 別名 「きのこ」 。
レンジをけなしているのではなく、2007年型モデルから全ての SUV 車に強いられた課題。
車高が高いクルマで基準ポールが見えないような死角が生じるのであれば、補助ミラー、あるいはそれに
準じる死角解消装置の設置が義務付けられたのですが、 レンジもこれに該当しており、キノコの装着を
選択したのだと思います。
死角事故防止対策で設けられた規制なので 何ら文句を言う筋合いはありませんが、何でも法制化して
しまう役人の皆様に、納税義務も薄れてきます。 反面このような規制に対し、カー・メーカーとしての対応
努力にも大きな差が出ているのも事実。
例えばポルシェ社。 新型カイエンには、この補助ミラーがボンネット上にないのです。
「おっ、ゆすり たかりの役人と贈収賄でパスしたか ? 」 との憶測は必要ありません。 日本に入ってくる
正規輸入のカイエンには、サイドミラーの下にカメラ・レンズが設置してあり、これをルーム・ミラーに
映し出すようにしてあります。 カメラ設置によって新型カイエンも見事なデザインを壊すこともなく、
日本国内で自然な姿をお披露目していることとなります。
ドイツ・メーカーのほとんどの SUV は、類似の対応で日本の法規制をクリアしているようですが、
残念ですが兄弟車となるトゥアレグは 補助ミラー装着となったようですね。
ポルシェ社とVW社は資本関係があるのに、何故に共通部品を採用することで、コスト・ダウンを
計らなかったのかでしょうね。 そういや新型 ML も、補助ミラーが付いてなかったような....。
自車のデザインを破壊してしまうような自動メーカーの姿勢も気になる反面、やはりコスト意識がそこに
働いているのでしょう。 でもその車を買いたいと思った人が、きのこが付いているだけで購買意欲を
失わせてしまうことはもっと深刻な問題となるのではないでしょうか。 自分の美観を保つことに、
ユーザーは決して費用を惜しむとは思えないのですが....
そのコストは販売価格に反映され 最終的に購入者の負担にはなりますが、美観を選択するのであれば、
むしろ安いコストとなねのではないでしょうか。
この考え方に対し、各メーカーにおける経営方針とその対応の違いを感じたお昼休みだったかも知れません。
下手な講釈を述べるより、最後はひとつ 楽しくてすごい話題。 日本でもこんなカイエンを買うことが出来ます。
ネットで見つけたすごいカイエン 。 ご興味あるなら、買うことが出来ますよ。 お値段 1,500万円。
えっ私 ? 運転が下手なので、清水の舞台にも上がれません。
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