忍者ブログ
ポルシェ・カイエン S と、911 カブリオレ。  ヨメと家族とポルシェたちに囲まれ、仕事に精出すサラリーマンの ぬる湯 顛末記。
[81] [82] [83] [84] [85] [86] [87] [88] [89] [90] [91
Posted by - 2024.11.24,Sun
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by フラン - 2005.10.06,Thu


10008505821.jpg


 一昨日発表になった自動車販売台数、メーカー各社とも9月の SUV・トラック販売が極度の
落ち込みとなったこともあり、昨日フォード社は再度の販売促進キャンペーンを発表している。
フォード社による従業員割引価格適用の販売期間は昨日 10月 4日で終了。
ハリケーンと原油価格高止まりの後遺症がまだ残っているため、モデル・チェンジ車投入とは
いえ、
売り上げの急回復が難しいと読んだのか、早速次の一手を打ち出した。

昨日から 2006年 1月 3日までのロング・ラン・キャンペーン。「2006年型エクスペディション
お買い上げの方に 3,000ドル、デザインが一新された 2006年型エクスプローラーには
2,000ドルのキャッシュ・バック。 さらに低金利ローンも準備」 という再度の割引攻勢を発表。
一層の売り上げ回復を狙うとしている。 ただこれらリベートによる販売促進以前に、2006年型
エクスプローラーは 2005年型と比べ
店頭小売価格が 6.8 % 安くなっており、なおかつ燃費も
11パーセント改良されている点である。
全部を含めて考えれば、2005年型の購入費より 10 %以上安く、かつ高性能、高品質の車が
手に入ることになりそうだ。 

エクスプローラーは2000年に 44万5,175台を売り上げたのをピークに、その販売台数は
下落の一途。 
2002年以降、40万台の大台を超えたことは一度も無い。 
またフォード社は F-シリーズトラック購入者に 2,000ドル、2006年型フリー・スタイル
(ワゴン)、
フォーカス、フュージョン、ファイブ・ハンドレッドには 500ドルをキャッシュ・バックする。
さらに自動車ローンを利用する購入者には 36ヶ月間、2.9 %の低金利を適用。 米国内
銀行が大手
企業に貸し出す金利が 6.75 %、住宅ローン金利が 7.0~8.0 %前後である
現在、 2.9 %の金利
適用はただ同然レートである。 

まだまだ付いてくるものがある。 現行 2005年型モデルの購入者にはキャッシュ・バック
もしくは
5年間ゼロ・金利自動車ローン適用の選択が可能とのこと。
まるでジャパ・ネットのようなこの販売攻勢.....。

上記リベートはフォード社が購入者に払い戻す金額であり、車の購入者はさらにディーラーの
割引
販売の恩恵を受けることになる。 特に売れ行き不振と日本車勢との競争激化でディーラーの
ディスカウント幅も大きく、
CNWマーケティング・リサーチ社の調査によると、9月のリベートと
ディーラー割引を合算した
総値引き金額は:-

米 国 内 平 均   3,797ドル (約 43万円)
G  M   社    5,277ドル (約 60万円)
フ ォ ー ド 社    4,509ドル (約 51万円)
米国 トヨタ社    2,507ドル (約 28万円)

と、日本車の倍以上の大バーゲン・セール。大丈夫?って思わず呟いてしまう金額に
なっている。

ところが GM社も負けてはいないようで、やっちゃいました。
来年 1月 3日まで 6年間のゼロ金利自動車ローンを 2005年型モデルのトラックおよび
ミニバンに
適用し、かつ 5,000ドルをキャッシュ・バック。  2006年型 30モデルにディスカウント販売を適用
するそうだ。 
独立戦争の様相を呈して来たようで、 2005年モデル 「大型SUV」 にはなんと
6,000ドルの
キャッシュ・バックを実施するとのこと。 

この優遇金利よりさらに目立つ販売促進キャンペーンを実施しているのが米国三菱
自動車。
「2005年モデルをお買いあげの方には、ガソリン一年分 12,000マイル分
プレゼント」。 これは凄い!
12,000マイルと言うことは、19,000km。  まぁ 1,000ドル強のプレゼントであるが、仮に
日本で
リッター当たり 10km走るとすれば 24万円か...。 ガソリン価格に違いがあるため一概にはかる
ことは出来ないが、これも出血大サービスのサービスと言える。 
ただ 2006年モデルは適用外とのこと。 


ところで本日トヨタ自動車はGM社が持っていた富士重工の株式を買い取ったことを
発表しました。  
その額全株式総数の 8.6 % 。  どこかのファンドのように阪神電鉄の
株式を 3割以上買い占めた
こととその意味合いは全く違いますが、気になるニュースの一つです。

勝手な独り言:  「スバル・レガシィ」か「トヨタ・レガシィ」...
           どちらにしてもあんまり興味が沸きません...。 
           ヒロシです..... 

PR
Posted by フラン - 2005.10.05,Wed


昨日 10月 3日、米国内 9月の自動車販売台数が発表になった。 
原油価格高騰の余波を受け、ビッグ・スリー各社の販売台数は、

10008505216.jpg


   

   G     M      社   前月比   ▲ 24 %
   

   フ ォ ー ド    社     同      ▲ 19 %

   

   D・クライスラー社     同     +    3.7%


   と、D・クライスラー社がかろうじて微増となったものの、
   GM社とフォード社は 20 % 前後の
販売減に陥るという
   惨憺たる結果に終わった。 この要因として 社内
   従業員割引価格適用
などで 7,8月に販売を伸ばした
   反動が来たこと。  2つの大きなハリケーン襲来で
   米国南部ディーラーが大きな被害に合い、 GM社
   160店、フォード 50店、クライスラー 40店が打撃。
   2,100台以上の新車が損壊となったことも要因。


ただ米国各社がこれ以上の
凋落を食い止めようと、収益無視でマーケット・シェア拡大に走った
反動が出たようで、
あまりに大きい最悪の状況とも言える。

先月末をもってこの割引価格の適用は終了したが、今後欧州や日本車の攻勢に
どのように対処
していくのか、問題山積みのビッグ・スリーである。


さて肝心のフォード社
、フォード・ブランド 3つ (フォード、リンカーン、マーキュリー)の
売り上げは
全体で 21万 1,9777台の販売台数であったが、結局前月比約 2割の大幅減
となった。
うち各 トラック・SUVの販売結果はどうであったのか。 従業員割引価格で
販売攻勢をかけていた
ため、さぞや好調な売り上げ結果と想像していたのであるが、
これがまた「悲惨」を通り越した
「絶句」の状況。 主要ブランドをいくつか上げてみると、

(カッコ内は 2004年 9月販売台数)
 エクスプローラー 12,879台 (30,448台)  ▲ 57.7 %
 エクスペディション    5,906台  (15,003台)   ▲  60.6 %
 エクスカージョン     1,740台   ( 1,498台)    +  16.2 %
 エスケープ       12,052台  (12,564台)   ▲    4.1 %
 F-シリーズ・トラック 69,643台   (99,720台)   ▲   30.2 %
 マスタング       10,976台  ( 6,333台)    +  73.3 %

 ナビゲーター      1,559台  ( 3,514台)    ▲   55.6 %
 アビゲーター      1,407台  ( 2,345台)    ▲  40.0 %
 マウンテニア      1,771台  ( 3,846台)   ▲  54.0 %

 ボルボ XC-90     2,560台  ( 3,217台)   ▲  20.4 %
 全レンジ・ローバー   3,425台   ( n.a. 台)   ▲  44.8 %
 ディスカバリー        4台   ( 1,060台)   ▲  99.6 %

 まあ良くぞここまで売れ行き不振に陥ったものだと思うほどの低迷。 9月はトラック部門
全体で、
前月比 51パーセント減と、半分以下の販売に留まってしまった。 毎日の通勤・
通学に車を
必要とする米国において、やはりガソリン価格の高止まりは、車種の選別が
かなりの要素を
占めてくることが如実に反映された数字といえよう。

因みに 9月 エクスプローラーの 12,879台は、1990年に同車が登場して以来、
最低の販売
台数
で、ニュー・モデル登場前という環境を差し引いても、「ここまで落ちるか」と
いったところ。
またエクスカージョンは販売台数が伸びているものの、生産終了前の駆け込み需要が出たためと
推測される。

かろうじて良いニュースとして、エスケープの販売台数約 12,052台のうち、1,808台が
ハイブリッド・
エンジン搭載車で、販売台数新記録を作っている。  また新しく発売になったレンジ・スポートも
好調な売れ行きでレンジ全体では 3,425台と
44.8% 増となっている。
結局フォード社によるトラック・ SUVの極度の販売不振を乗用車部門がその穴を埋めた
かたちに
なったものの それでも賄いきれず、全体で前月比 19パーセントもの大幅減となった。


その他メーカーの販売動向は、

会社名      販売台数   増減      その他状況
G M 社    349,202台 ▲ 24.0 %  (乗用車 ▲ 14.5 %、トラック ▲ 29.5 %)
                     タ ホ      ▲ 56.0 %、
                     サババーン   ▲ 56.6 %、 
                     エスカレード  ▲ 39.5 %
D・クライスラー 193,108台    +  3.0 %
トヨタUSA   178,417台    + 10.3 %   カローラ + 12 %
北米日産      93,540台  + 16.4 %
ホンダ・アメリカ 121,163台   + 11.7 %   シビック + 37 %
スバル・アメリカ  16,100台   +   2.0 %
B M W     25,079台     +   1.6 %
ポルシェ      2,144台    ▲  9.0 %
ヒュンダイ     38,214台    +   9.1 %   アクセント + 64 %

この自動車販売動向のみを懸念したわけではないが、格付け会社である S&P社は昨日、
フォード社の現格付け「BB+」と、GM社の「BBB-」を再度引き下げ方向で見直すと発表。 GM社は
実際もう一段の格付けが引き下がると、完全に投資不適格銘柄の領域に
入ってしまう。

毎年恒例になる秋口からの新車発表を前にし、販売台数が落ち込むというが、何故に
米国社は
落ち込み、日本車は増加しているのだろう? 今月から本格的に販売攻勢に出る、06型
エクスプローラーに注目したいものだ。 フォード社・グループ、各車種別の詳しい販売台数に
ご興味のあるかたは
こちら (PDFファイル) です。

Posted by フラン - 2005.10.02,Sun


           10008504323.jpg
先週 9月 30日の金曜日、一つの歴史が幕を閉じた。
ミシガン州にあるフォード・ディアボーン工場で世界最大の SUVである 「 エクスカージョン 」 の
最後の生産がなされ、そして先週末生産ラインのスイッチが切られた。 
イラク戦争を機に原油価格が上昇。 さらに巨大ハリケーン 「 カトリーナ 」 と 「 リタ 」 の
相次ぐ
襲来により、メキシコ湾岸に点在する石油精製設備がストップ。 この影響でガソリン価格がさらに
急騰したことが致命傷となった。 

スーパー・デューティ・ピックアップ・トラックの車台をベースに作られた「エクスカージョン」、
フォード社は一時 2007年までに生産終了予定と発表していたが、ガソリン価格急騰による急速な
売り上げ減となったことで、昨年末に当初発表したとおり今年 9月を持って販売中止とした。

エクスカージョンは 1999年 10月に誕生。 2000年には 5万台を売り上げる快挙を記録した。
シボレー・サバーバンより大きく全長 5.8メートル、全幅は 2メートルを超え、V-10 6.8L 車重
3トンを越えるというモンスター SUV。

ただその大きさから環境保護団体の格好の標的となり、同団体は重量過多、大きさ肥大、
ガス食い
自動車と非難。 挙げ句の果てには
「フォード・バルデス」と可哀相なニック・ネームを付与えた。

10008504366.jpg
  (注: バルデス - Valdezとは1989年、エクソン石油の
     タンカーがアラスカで座礁し、原油が
流失。 鳥類・
     アザラシや海の生物など、海上汚染で大きな被害が
     出て
有名になったそのタンカー名。
     車の話と全く関係はないが、この事故のあと
     タンカーは 2重底にすることが義務付けられた
     とか...)

   ← 右写真はアラスカで座礁事故を起こしたタンカー・
      バルデス











フォード社は自社最大の SUVを切り離し、今後ハイブリッド・カーや広範燃料 
 (エタノールなど) に
特化すると社内発表。 レンタル・カー会社のハーツ売却資金の一部を
その開発資金に充当すると
いう、本気モードの低燃費車開発に力を入れ始めるという。
一方の GM社、タホシボレー・サバーバンの代用車種として新たな大型 SUVを来年
発表予定。

シボレー・サバーバン

10008504353.jpg


GM社、タホ

10008504396.jpg


ガソリン価格が下がれば GM社に優位に働くことになるが、果たしてこの賭はどちらの勝利となるか。 
原油価格が大きく下がることは、もうないのでは...。

Posted by フラン - 2005.09.27,Tue


06新型エクスプローラーから、やはり右ハンドルは無くなってしまうと新聞の社会面が報道...。
といっても、ニュージーランドでのことですが....

10008503379.gif





約一ヶ月半前の 8月6日付け。 ちょっと古い記事になりますが、ニュージーランドの日刊紙 
「ザ・ニュージーランド・ヘラルド」新聞が下記のような記事を報じています。
私のように右ハンドルに固守するドライバーにとってはちょっと痛く、考えてしまう内容かもしれません。

    [ フォード社は、エクスプローラーを本国のみに投入 ]

世界で最も売れている 4WD車フォード・エクスプローラー、ニュージーランドとオーストラリアの市場から
撤退することになった。

デトロイトにあるフォード本社は、2006年モデルから右ハンドル仕様車を作らないと
決定した。
その理由として新規組み立て設備の入れ替えに、膨大なコストがかかると
している。

またフォード・ニュージーランド社では、豪州および NZだけの販売台数では、整備エンジニアリングの
コストを賄え切れず、米国本社と協議をした結果の結論と述べている。
この決定は米国本社取締役会がコストカットを前面に打ち出した結果であり、巨大 SUVである
エクスカージョンが ピーク時の 2000年に 51,000台の販売を記録したものの、昨年 2004年は
7,000台まで落ち込むという大幅減少に見舞われ、同社SUV車種のラインアップから外された措置と全く
同じ措置である。 

エクスプローラーの右ハンドル・モデル自体は近いうち公式に販売ラインから無くなるものの、NZフォード社は
約 6ヶ月間の現右ハンドル・モデルの在庫を確保しているため、引き続き同車の販売、パーツ取替え、
ワランティ・サポートなどは続けると述べている。 

1990年初めてデビューした米国製エクスプローラーは、現在まで累計 550万台が生産された。 その頃
米国における全SUV販売台数は 92万 9,000台と全自動車販売台数のわずか 6.6 % であったものが、
2004年における 全SUV販売台数は 480万台に大きく膨れ上がり、全自動車生産台数の実に 27.5 %まで
膨れ上がった。

ニュージーランドでは 1997年からエクスプローラーの輸入が開始され、この8年間で NZフォード・
ディーラーはV-6 4.0 Lと V-8 4.6L の2車種、約 3,500台の販売を記録した。  ただ現在は V-8 のみが
販売されており、価格は 82,500 NZドル (約 635万円 - うわっ、日本以上に高け~っ)。 V-6モデルは
すでに昨年から販売ライン・アップから外れている (販売終了)。と締めくくっている。



[ 後書き ]
 ニュージーランド・ヘラルド新聞はニュージーランド内で購買部数 21万部の最も販売高があり、かつ権威
ある新聞です (人口 410万人の同国を考慮すればこの発行部数は立派なもの)。
日本でいう朝日・読売およびディリー・スポーツに相当する新聞が上記記事を載せたということは、
2006年型から間違いなく右ハンドル・エクスプローラーの生産がなくなると考えてよいでしょう。

これから購入をお考えになっていらっしゃる方には、ちょっと気になる記事かもしれません。 フォード・
ジャパンからこの右ハンドル消滅の正式な発表がまだなされていないため うかつな事は言えませんが、
どうしても右の EXを希望される方は、現在発売のエクスクルーシブ限定モデルか 05型定番モデル、
あるいはもうすぐ発売の可能性のあるウィンター・バージョンを買うしか手段がなくなってきたようです。

ただ今後左ハンドルのみの生産になるというのであれば、右ハンドル・モデルを現在お乗りの方に
とっては吉報
。 右ハンドルそのものが限定モデルとして扱われてくるようになる可能性が高く、年月の
経過ととともに進む値落ち速度にわずかながらもブレーキがかかりそう。

どちらにせよ、日本でも早期の正式な発表をして欲しいものです。

                 10008503408.jpg


一方そのデザインとボディ・カラーが妙に気になる GM社のハマー (HUMMER)、エクスプローラーと
ほぼ同じサイズの H3モデルを発売し話題を呼んでいますが、GM社は南アフリカにある同社工場で
2006年から英国へ輸出用に右ハンドルの生産を開始。 販売は 2007年から。 また 2008年からは
ヂーゼル・エンジン搭載車の発売も行うそうです。  


この英国輸出モデルが日本にも入ってくるようになったら…。 少し勢力図が変わるかもしれませんね。
やはり自動車産業市場は激動の時代を迎えているようです。 

あ~ぁ、右はもうないのねん...。

Posted by フラン - 2005.09.19,Mon

 
                10008502645.jpg

パトリック・シャボーン氏 (Mr. Patrick Schiavone 46歳)

中国・インドなど、アジアの好景気が続き、世界的な石油需要が毎年旺盛になった
2000年台初期、
原油価格はついに 50ドルを突破。  同時にこれまで北米市場において
唯一参入のなかった
大型 SUV・トラック市場に欧米、日本、韓国のメーカーが続々進出。 ビック 3のシェアは毎月
落ち込み、さらにガソリン価格の高騰でトラック・SUV在庫の
山と化してしまった。

そんな悪化一方の環境の中、また一人の男がフォード社の中で立ち上がった。 
「力強い車を作るんだ、原点に戻ろう! 」…….  そしてプロジェクトは始まった。

「♪ ツバメよ~ 高い空から  教えてよ 希望の星を ~ ~」
2006年型フォード・エクスプローラーは、私が描きました !


とういうことで、2002年型、第 3世代のエクスプローラーを描いたJメイズ氏 
 2月 15日のブログを
ご参照下さい ) の二番煎じではあるが、
2006年新型エクスプローラーを描いたのはこの人だ !

パトリック・シャボーン氏 (Mr. Patrick Schiavone 46歳)


現フォード北米トラック・デザイン・ディレクターおよびフォード車デザイン責任者。
大きな写真はこちらで PDFファイル  (4ページのうち 2ページ目) です。

オハイオ州アクロンで生まれたシャボーン氏は、1976年にオハイオ州にある「ウォルシュ・
ジェスィット
高校・工業デザイン学部」を卒業。 高校時代にはストリート・レーシングに
明け暮れし「やんちゃ」な
少年期を送ったのち、今度は日本でも多くの EX乗りが何かに
取り付かれたかのようにはまり込んで
いる車のカスタム化に没頭。 趣味が高じてそれが
仕事になったかのようにフォード社に入社し
今年で16年目となる。 

これまで主にトラックのフレームなどのデザインを担当してきたが、シャボーン氏が描いた
車は数多く、
エクスペディション、リンカーン・ナビゲーター、1994年型マスタング、
F-シリーズ・トラックそして
フォーカスと一般量販車のほかに、マイティ F-350トンカ、
ハーレー社とのコラボレーションである 
F-150、2006年型リンカーン・トラック・マーク LTなど、
多種のデザインを手がけた経歴を持っている。 

シャボーン氏の名が一段と有名になったのが、 このクラスのベンチ・マークとなった
2004年型 
F-150トラックの開発・デザイン・チームのデザイン責任者となり、
ベスト・セラーを達成した
ことであった。

               10008502653.jpg

                 2004年型、F-150 トラック ↑



のちにこの 2004年型 F-150は、BMWX3、ダッジ・デュランゴ、ニッサン・アルマダなどを
抑え、
「2004年 全米トラック・インテリア・オブ・ザ・イャー」大賞を受賞している。


               10008502669.jpg

              004年型 F-150 トラック・インテリア ↑


現在は SUV、ピック・アップ・トラック、フル・サイズ・バン、商業トラックやマーキュリー
部門の
デザインを監修責任を担当しており、フォード社デザインチームの屋台骨を支える
二人の主要
デザイナーの一人。 

一人は現在ベスト・セラーを続けている 2005年型マスタングを描いた
ラリー・エリクソン氏
 
( Mr. Larry Erickson ) 」であり、もう一つの収益源であるトラック部門を骨太にしたのが
2006年型エクスプローラーを総監修した パトリック・シャボーン氏 (Mr. Patrick Schiavone ) 」 
なのである。


この F-150のデザインにおいて、シャボーン氏は一つの哲学を持っていた。
「 F-150はフォード社の主食であり、ブランドなのだ。 20年間米国でベスト・セラーとなったこの
車から、デザイン変更に対して会社は数多くの知識をもらった」。 

ただシャボーン氏の野望は、単に車のデザインだけに留まらない。 「いかにして売れる車を作る
ことで、フォード社により多くの利益をもたらし、会社そのものを再度復活なければならない。 
目指すところは数十億ドルのコストカットとマーケット・シェアの奪還である。 そのために我々の
成し遂げなければならないことは、BMWやメルセデスが一瞬で欧州車と分かるようなスタイルを
していると同じく、我々はアメリカンな車を作ることを目標としている。

海外メーカーに奪われたシェア回復が究極の目標」。 「ターゲットにしたい顧客は壮年層ではなく、
ベビー・ブーマー (1945-55年生まれ)」
と述べている。 (2003.05.14)

「私は今がアメリカン・ルーツを見つめ直す時と確信しているが、アメリカンという意味は非常に
複雑な意味を持つと思う。 そのフレーバーを一番持っているのが、ベビー・ブーマの層と考える。
我々は自己のデザインの方向性を考えつつ、自社が発展するように行動する」と、真っ向から海外
メーカーと戦う姿勢を明らかにしている。 

「顧客が将来どんな車を買いたいというのではなく、今買いたい車を描きたい。 今後工場から
出てくる車がショー・ルームに飾られるまで、あと数年必要かも知れない。 2008~2009年に私は
そこにいると思う。 自動車のデザインは社会のトレンドに沿ったものになるし、基幹になる年代に
適合するものにしなければならない。 もっとも必要としている年代に合った車を作るのが私の使命。
そうすることによってフォード・ブランドにまた帰ってきてくれるユーザーがきっといると思う」、
としている。 

シャボーン氏の考えとして、「米国自動車業界は、何十年にわたり品質の欠如が大きな問題で
あった。 しかし現在は日本車や欧州車とタイマンを張るところまで来ていると確信している。 
米国国内では未だフル・サイズ・トラックを望む声が大きい。 このニーズに応えるため、私は
1ガロン当たり 50-60マイルまで燃費の伸びる車を作りたい」と、意欲満々だ。 

2002年モデルをデザインした J メイズ氏はアウディ社など欧州自動車会社でのデザイン経験が長く、
その影響で第 3世代のエクスプローラーは欧州フレーバーがかかった、 大人しい中に優雅さを
かもし出したスタイルになっていたように思われる。 

その一メンバーとして 2002年型エクスプローラーのデザインに携わったシャボーン氏、今回開発の
責任者となったことで、現行のスタイルを保ちながら、2006年型において現行モデルとの決定的な
違いをそこに取り入れた。 それが彼の言葉に表されている。

  * 「強いフォード (tough Ford) を演出したい」
  * 「メタル・カラー、これがアメリカンだ。 メッキ部品の多様化に米国を感じてほしい」
  * 「外国メーカーより劣っていた品質管理は、すでに対等になった」
  * 「フォード・マークは一回り大きくした。 我が社を感じてほしい」
  * 「2006年型のエクスプローラーに、従来のエクスプローラーの常識全てを取り入れた。」
  * 我々は考えるというより、トライしていく。
  * 我々はエクスプローラーを気にしているあなたを、悩ませる人に変えてみたい。


10008502696.jpg

           2006年型、エクスプローラー・インテリア


シャボーン氏は自分の造形にクラッシックなデザインを好むと述べている。 ただ彼の
「古い概念 」
とは、退職後 気力をなくして毎日を送るおぢさんのようなものではなく、
シガー・バーのような
トラディショナル・デザインに囲まれた光景を意識しているそうだ。

シャボーン氏は自らの講演やインタビューなどにおいて、「現在は誰もが品質の高い
商品をその場で
手に入れることが出来る。 一人一人がやってみたいと思うことが最も
重要なことなのである。
どのようにその車にデザイン的価値、カルチャー、感覚を揚げる
のかが自分の使命である」と、
自分の信念とフォード車の未来像を表現している。  

これまで何台もの車を描いてきた。 色々なことを考えながら画用紙に車の絵を描く
子供の一人
だったかも知れない。 決して優秀なメカニックと思っていないが、
今回の 2006年型エクスプローラーのデザインで表現したかったのは
“アメリカン・スピリット であり、"アメリカン・ルーツ"なのだ 」、と締めくくっている。

10008497356.jpg


[ 独り言 ]

最初06型の EXを見たとき、なんか違和感あるなーって思いました。 
でもグリルやルーフ・バーが何故にメッキになったか分かるような気がします。  細部の写真などを
見てみると、しっかりとした作りとますますの電子化になっていますね。  エンジン・操作性・安全性
そして経済性が増した新型エクスプローラー、
徐々に魅力が増してきたかもしれません。 

右ハンドルがあればなーーーーぁ。

Profile
HN:
フラン
性別:
非公開
自己紹介:
よう来てくれはりました !
Calendar
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
Comments
TrackBack
Counter
Others
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]