こちら 03月 03日のアップでご紹介しましたように、英国ロンドン市街中心部に車で入る場合、
現在 8ポンドのコンジェスチョン・チャージ ( Congestion Charge ) という渋滞税を支払わなければ
ならないのですが、リビングストン・ロンドン市長はこの条例を改正。 今年 10月 27日から 1キロ
メートルあたり 225グラムを超える二酸化炭素を排出する車の延滞税を、一挙に 25ポンド
( 約 5,000 円 ) に引き上げようと計画中です。
毎日の通勤に該当車を使うと、邦貨換算で月 10万円を軽く超えることになるため、かなりの出費に
なることは容易に推測できます。
これに対しポルシェ社は、リビングストン市長に正式な抗議を表明。 同社にとって渋滞税を軽減
出来るモデルは現在ボクスターおよびケイマンのみとなり、特に今後英国内におけるカイエンの
販売減を懸念。 「 特定の車および企業を阻害する法案だ 」 と渋滞税引き上げに反対する立場を
明確にしていました。
ところが意外な結果が出現。 ロンドン市に居住する 16歳以上 1,041人に問い合わせた直近の
アンケートによると、なんとその 61 % が渋滞税引き上げを支持。 さらに約 70 % の住人が、「 渋滞税
そのものが、ロンドン市にとって望ましい 」 とする意見を持っていると発表されました。
しかしながらポルシェ社は、引き続き渋滞税引き上げは不当との態度を堅持。
大手自動車メーカーも関心を示す問題となっているようですが、世界的に年々高まる総合的な二酸化
炭素削減対策からすれば、それほど大きな問題ではないと踏んでいるようです。
確かに主要自動車メーカーからすれば、大型車から小型車まで数十種類のモデルを持っているため、
その対応は容易にとれると考えられます。 しかしながらポルシェ車にとっては大半のモデルが
多額の渋滞税を毎日課せられることになり、死活問題に発展する可能性も十分あります。
特に高収益を生み出してくれるカイエン、さらには旗艦モデルである 911 の売り上げに、今後大きな
影響を及ぼすことは間違いないものと思われます。
ましてやロンドン市のみならず、他国大手都市が同じような排ガス税施行などの行動に出た場合、
計り知れない結果が生じます。 東京都はジーゼル排ガス規制に躍起になっていますし、米国から
広がり、今では世界のお決まり事となったとなった航空機内や公共場所での禁煙など、各種規制は
あっという間に世界を席巻してしまいます。
これら課題をクリアするように、パナメーラやカイエンのハイブリッド仕様、さらには最近噂にあがって
いるようなジーゼル・カイエンなど、その対策となる車の開発が進められているものの いかんせん
時間が足りず。 ポルシェ社といえど、どこから技術供与を受けなければならないのが現状。
恐らくポルシェ・ワーゲン・グループの再編を早めてくることは、まず間違いないでしょう。
直近 まことしやか に囁やかれているのが、これ。
アウディ社が開発を進めているという 「 R8 V12 DTI 」 からの技術供与。 あのアウディ R8 に、
現在ジーゼル・エンジン搭載車が計画されており、完成すれば 0 → 100 km/h 到達までわずか4.2 秒。
100km距離の走行において、14.6 L の燃費を稼ぎ かつ 500馬力の出力を発するすごいエンジンの
カイエン搭載です。
ただこの R8 V12 DTI における唯一の欠点は、エンジンが大きすぎて トランク・スペースがなくなり、
省スペースのトランクを室内に確保することになるとか。
容積の大きいエンジンとはいえ、カイエンならば工夫も出来ることでしょう。 結果 世界的な二酸化炭素
削減問題が、自動車メーカーの再編をよりはやめる要因となりつつあるようですね。
個人的にはジーゼル・カイエンよりもジーゼル R8 に一度試乗してみたいものです。
ハンドリングはどうなんでしょうね。
それ以上にガソリン・スタンドで 「 軽油・満タン」 と言うことに、少しテレが入るかもしれません...。
覚えていらっしゃいますでしょうか。 今から約一年半前商船三井所有のカーゴ船、
「 クーガー・エース – Cougar Ace 」 がバラスト調整に失敗。 カナダ・バンクーバー手前の
アリューシャン列島沖で転覆。 その積み荷はマツダ社の新車4,703台の 「マツダ - 3
– 別名アクセラ 」、および 「 CX-7 」 で、米国およびカナダへの輸送の途中でした。
船は 60度に傾きほぼ横向き状態。 当時の記事は過去ログ 2006年 8月 10日と、8月 19日に
アップしていますが (ご興味がございましたらご参照ください)、商船三井の船舶運行
オペレーションにおける、信じられないようなミスによって引き起こされた事故であったのは
言うまでもありません。
この海難事故が起こった当初、マツダ北米オペレーションズ (MNAO) は、「今回のクーガ・エースに
搭載されていた車の全ては、新車として販売しない。 修理可能な車両については、中古車として
販売する可能性はあるが、その場合も詳細な調査を行った後に決定する」とのコメントを即座に発表。
同時に、 「クーガー・エース搭載車両 全ての VIN コードをウェブに掲載し、その車両を明確化。
カスタマーとの混乱を避ける」 と非常に厳格な対応をとりました。
( 2006年 09月 12日、当時マツダ車からのプレス・リリース その 1 )
その後マツダ車は再びその対応を公表。 「 カスタマーへの最善の策として、クーガー・
エース搭載車両 4,703台全てを市販せず、廃棄処分とする。 この決断がマツダ・ブランドの
維持向上につながると確信している 」と、4,703台全ての廃棄を正式発表しました。
( 2006年 12月 15日、マツダ車から "全車両廃棄" のプレス・リリース その 2 )
さてその後、この事故の経緯はどうなったのでしょうか。 ( 参考記事 )
北米マツダ (MNAO) は事故当初、修理できる車は中古車やレンタル・カーなど用に再販を
考えていたようです。 しかしながら米国ポートランド港に陸揚げされた各車両を同社エンジニア・
チームがそれら車両を点検。 そして引き出した答えは、「海水を浴びた車両は、その後どんな
アクシデントが起こるかもしれず、カスタマーに対して責任ある状態で販売することはできない。
クーガー・エースに搭載された新車は、全て廃棄処分とする 」 との最終決断を下したのです。
クーガー・エースに搭載されていた 4,703台の新車全ては、現在米国オレゴン州、ポートランド港
近くの保管場所に集められ、全ての海難保険適用手続きが終了。
タイヤを取り除かれ、今後 2ヶ月かけて全ての車がスクラップされると言います。
この作業を請け負うのが 「 シュナイザー鉄工所 – Schnitzer Steel 」。 26基の粉砕マシーンを
備え、一時間に 200台の処理が可能とのこと。 4,703台のマツダ車の新車が全て解体されると、
2,900トンのスクラップ製鉄に生まれ変わり、さらにこれを別の精錬所に搬送。 再度加工され、
防御壁、ワイヤーや補強鋼などに再利用される予定。
これら車はすでにマツダ社の権利から移転をしていますが、「 その一台たりとも市場には
出回っていない」と北米マツダの広報部は公表。
さらに一言、素晴らしい言葉で締めくくっています。
「一企業として 信用を落とすようなことを、顧客に与えるようなことを我々は望んでいない 」
何かを感じませんか ?
がんばれマツダ !
旧 私のブログ 「 day by day 」 からお越しいただいた皆様、いらっしゃいませ。
ご訪問、大変ありがとうございます。
まだ過去記事引っ越しの最中ですが、引き続きご覧いただきますよう お願い申し上げます。
なお新記事アップは今週後半から再会させていただきます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
フラン
1月下旬に F1 GP シンガポールの開催を知ってから、ヨメはほとんど毎日 「 連れて行け 」 の
囁き戦術を展開。 あちらこちらの旅行代理店で類似パンフレットの収集に励み、ワタシが
帰宅するとほぼ毎日違った会社のものを目の前に突き出し、「 これ見て ! 」 と嬉々とした顔で
迫ってきます。 あまりのしつこさにワタシも不承不承ながら ついに重い腰を上げ、調べを
進めようとしたものの、数々の難題が出現。
まずよく考えてみると開催日程が 9月 26日~ 28日と上半期決算直前の週末。 一番忙しい
時期でもあり、私はとてもじゃないですが休暇を申請することが出来ず、早々と断念。
「半期末で休みを取ることは無理 」 とヨメに伝えたものの、それでも諦めてくれません。
暫くして「 それじゃ子供と一緒に行く 」 と、言い始める始末。
ホテル代が異常に高いため、「 ツアーで行けば ? 」 と告げ、2月 14日 ~ 17日の
インターネットで前売りチケットの販売は、ツアーで行くのならチケットのダブル購入になる
のではと思い、これをパスしてしまいました。
3月に入っても、まだ時期が早いせいか、具体的なツアー・スケジュールを発表する会社が
一社も出てきません。 一方利用しようとしていた往復の飛行機便の座席は、徐々に埋まり
始めていき、先週末にはほぼ半分以上の席が予約となってしまいました。 (最近は Web で
予約席の状態がイラストで見ることが出来るため、便利になりましたね)
「一番便利な航空便が、早々と満席になってしまうのでは」 と思い、行動に出ることを決意。
一向に発表にならないツアー申し込みを断念し、個人旅行に切り替えて日程を固めることに
しました。
まず押さえにかかったのが某社航空便。 早期予約で納得のいく運賃。 予約後 3日以内に
資金を払い込まなければならないのですが、座席指定が可能なため安価な運賃と共に
気分的にも楽になります。 早速予約を入れ、往復のシートをゲットしました。
次に探したのがホテル。 WEB でいろいろなホテル予約を探してみるも、時期が時期だけに
ナイト公道レースが行われる近辺のホテルは予約不可のとこばかり。 少し離れた場所の
ホテルは空室がある反面、やはり雰囲気を味わうには、妥協する気になりませんでした。
そこでマリーナ地域にあるホテルのサイトを片っ端から検索。 一日かけて 「ようやるわぁ」
というところで散々探した挙句、各ホテルの宿泊費は 3日間合計でやはり気の遠くなる
ような高額価格のところばかり。 もったいない思いが頭をよぎったこともあり、公道レースから
少し離れたオーチャード地区に考えを移しました。 地下鉄で 3駅程度乗らなければならない
ことを念頭に入れ探してみると、これがありましたです。 ホテルのグレードはほぼ同じながらも、
宿泊費はほぼ 2/3 程度安価に押さえることができます。 早速申し込みをすると、一時間後に
メールが返ってきて、予約番号と共に宿泊先も確保が決定です。
さて問題は観戦チケットの入手。 今後も2,3度販売が予定されているようですが、2月の
販売時はシステム・トラブルがあり購入できない人が多かったとのこと。 「公道レースなので
別にチケットを買わなくてもちらっと見ることが出来るのでは」と思いつつも、何とかならないかと
考え またもやネット・サーフィンを開始。
なんと便利な社会なのでしょう、価格は割高になるものの、シンガポールではなく 海外の
ある会社がF1 全てのレースのチケットの販売代行をしているではありませんか。
しかも F1 チケットのみを取り扱っており、歴史のあるしっかりした会社です。
同 Webでいろいろ調べてみると、サーキット内の 3日間通し観戦ケット料金は 邦貨換算で
6ケタ台となり、さすがに購入意欲も大きく後退。 ところが公道レースのメリットがあり、
市外道に沿って約 10ヶ所程度の仮設観客席が設けられ、3日間の観戦がお手ごろ価格と
なっていました。 「これはいい」と迷わず 2枚を購入。 翌日にメールが入り、
後日クーリエ扱いで郵送する確認が届きました。
ホテルから臨時観戦席まで地下鉄で 3駅。 結果かなり便利な立地条件となったと思います。
観戦チケットが無事に届くか若干の懸念が残るものの、仮に何事もなく入手できたとすれば
これら総費用を合計すると、同時期の観戦ツアー価格を下回る模様です。 そこそこの
仕上がりに一人満足の週末でしたが、だんだんワタシも行きたくなって来た次第です。
半期末でなければ....、
「ラッキーもツキのうち、オーストラリア GP で 6位入賞した中嶋 一貴を見てみた~い」、
との思いが日々続きそうです。
Powered by "Samurai Factory"