12月 20日の Blog でご紹介しましたが、1985年から生産され昨年 10月に生産を終えたフォード
「トーラス」 が、今年夏頃復活する。
今シカゴで開かれているモーター・ショーの席上において、明日もしくは今週中に正式発表になる予定だ。
21年間で生産された台数はほぼ 700万台。 米国でベスト・セラーとなり1992年には年間 41万台の
とてつもない販売記録を作り、1997年にトヨタ・カムリその売り上げ台数を抜かれるまで、ほぼ独走の
売り上げを記録した。
1980年代初期 フォード社は現在と同じように数十億ドルの赤字を記録したが、これを救ったのが当時
斬新なデザインでデビューしたトーラス。 その形状からくる連想で、一時 「ジェリー・ビーン」 とか
「空飛ぶポテト」 と形容されていたのであるが、どっこい昨年の販売台数も 17万 5,000台の販売を維持。
フォード車売り上げにおいては第 2位と健在であったが、コスト高で作れば作るほど赤字の現状に生産が
中止となってしまった。
ところが昨年ボーイング社副社長から転職し、新たにフォード社でその地位を固めようとしているムラーリー
最高責任者 (CEO)の一言があったようだ。 「 なぜ乗用車に " F " を頭文字としたネーミングに固守して
いるのだ」ということらしい。 ボーイング社が次期新型機で悩んでいた頃、ムラーリー現 CEO はトーラス
開発チームからそのノウハウの伝授を受け、今やどこにでも見ることが出来る B-777 を作り上げた。
結果ムラーリー氏の鶴の一声が、トーラスの復活につながったようである。
ただ、それは全く新しい車を作りあげることではなかった。 現在販売されている 「ファイブ・ハンドレッド」の
名前を、「トーラス」にしようという試みである。
つまり下記写真のファイブ・ハンドレッド ( 下記写真 ) を、
昔のイメージとだぶらせて、旧 「トーラス」 の車名で蘇らせようというのである。
ファイブ・ハンドレッドは 2005年、ボルボ社のデザイン・チームの協力を受け、社運をかけてデビューした。
初年度こそ 10万 8,000台の売り上げを記録したが、昨年は毎月頭打ちとなり、年間販売台数は
8万 4,000台の平凡な売り上げに止まってしまった。
この売り上げを一気にのばそうという試みと、ムラーリー最高責任者の 「トーラス」 のネーミングは
「カウチ・ポテト族にも浸透している良い名前だ」 というのが微妙に合致した結論になったと思われる。
置き換えると、昔日産で大ヒットした「ブルー・バード」という車名を、今の 「ティーダ」 に置き換えたと
いっても良いのかもしれない。
あっ、日産も今年減益で、 ゴーンさんは、「経営者の一部を変更しても良い」 と一昨日コメントしていました。
売れる車を作るのは、難しいようですね。 でも目立たない車に乗るのが趣味の人のほうが多いかも。)
今年夏にモデル・チェンジ予定の 「ファイブ・ハンドレッド」、一段パワフルなエンジンを搭載し、マイナー・
チェンジされるという。
一世を風靡した車名 「トーラス」 ブランドの復活、心から「おめでとう」 !
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