米国で正式発表され、発売が開始が間近となった 2006年型 新エクスプローラー、日本では現在
売りに出されている 2005年モデルを使いエクスクルーシブ・ブランドで 400台 (ホワイト 100台、
ブラック・カラー 300台) 発売中の台数がさばけたあと、今年の秋真っ只中にウィンター・バージョンが
登場予定。 これが 2005年型の最後の販売となるはずで、恐らく 200~400台がその対象になると
考えられる。順調な消化が見られることになれば今年の 12月には、いよいよ日本に新型 2006年の
上陸となろう。
日本でも既に 2台の 2006年新型エクスプローラーが愛知県名古屋のトレーニング・センターに
届いており、そこで搭載コンピューターの変更、走行実験など、日本向け販売のための試験が
なされている最中である。 ただこの 2台は再び米国に戻りそのデーター取得のために使われるため、
そのまま市場に売りに出されるわけではない。
この作業が本国で完了し、組み立てラインを整えたあといよいよ日本向けに輸出開始となるわけで
あるが、日本での販売は早ければ 12月からが予定の第一候補のようだ。
さらに注目されている右ハンドル仕様であるが、現在のところその予定は立っていないという。
残念なことだ。
当初フォード・ジャパンでは来年からリンカーン・ナビゲーターの輸入を計画していたようであるが、
これも立ち消えになったようだ。 ただ来年米国フォードが新たに作る SUV (ニッサン・
ムラーノ似 ?) の、高付加価値車(販売価格帯は 700~800万円くらいか?) の輸入を検討に入った
ようで、エクスプローラーの中高年購買層をこの新型 SUVに転嫁させようとしているようである。
気になる2006型エクスプローラーの日本での販売価格であるが、下記の米国国内販売価格から
想像してみよう。 現在販売されている 2005年、2006年型XLT およびエディバウァー・ブランドの
日本および米国標準小売希望価格はそれぞれ、
X L T エディバウァー
2005年型 414万円 3万 0,645ドル 488万円 3万 4,745ドル
2006年型 390万円(注1) 2万 8,870ドル 433万円(注2) 3万 0,845ドル
差 額 ▲24万円 ▲ 1,775ドル ▲ 55万円 ▲ 3,900ドル
(注) 米国国内での販売価格は既に決定済み。 日本での2006年モデルの販売価格は、私が
2005年型販売価格からはじいたもので、この近辺が妥当な標準小売推測価格となりそうだ。
みなさんもうお気づきですよね。 2006年新型エクスプローラーは2005年型と比べ最新の設備、
走行性・安全性の向上、パワー強化などが整ったにもかかわらず、米国内販売価格は逆に XLTで
5.8 %、エディバウァーではなんと 3,900ドル ( 11.2 % ) も安くなっています。
現在大半の車メーカーが大排気量、室内拡大を競争しその見返りとして毎年販売価格を引き上げて
いる中、ことフォード社は新型車販売価格引き下げという大胆な行動に出てきた。 これは従業員
対象割引価格などで、車販売価格の引き下げ競争が激化。体力消耗戦となっている米国内自動車
販売において、新たに利益確保をするには最初から競争相手より安い販売価格を設定するという
セールス・ポイントを前面に出したことに起因すると思われます。
1990年のエクスプローラー誕生から累計 550万台販売した同ブランド、一時は米国内道路を
走っている SUVの 5台に 1台がエクスプローラーであったときと比べ、現在は毎月販売台数を
落とすという凋落傾向に歯止めをかける起死回生策として、あえて値下げ価格を設定。 ふたたび
ベスト・セラーの王道を掴むことを目的としたとフォード社広報は語っている。
さてここで新型 2006年モデル購入を予定されている方々には少し厳しい話となるかもしれない。
販売価格が下がったことはもちろん歓迎すべきことなのであるが、フォード社は利益設定を低く
したため (販売台数を増やし、益を稼ぐ戦略) 、値引き幅が小さくなる可能性が大きいようだ。
たとえば現在米国内では 現モデルである 2005年型は在庫いっそうということも含め、4,000ドル
前後のキャッシュ・バックがある (下段表)。 日本でも同 05型はディーラーにもよるが、かなりの
値引き額が飛び出しているという。
ところが 新2006型となるとたとえばエディ・バウァー・モデルの場合、当初の米国内標準店頭販売
価格が 05年型と比べすでに3,900ドルも安く、最初からディスカウント価格となっているため 05型の
値引き後価格とほとんど変わらない。 新型車ということもあり、米国内での当初割引額は最大で
せいぜい 1,000ドル程度の値引きしかないと見込まれている。
これを日本に置き換えれば、10万円程度の値引きしか期待できないかもしれない。
15-20万円の提示を獲得できれば、「よくぞそこまで !」との声が飛び交うことになるのでは…。
ただ最初からリーズナブルな価格設定の車と考えれば、値引きの幅が少なくても十分納得して
買うことの出来る車といえる。
右ハンドルの設定があればさらにいいのだが……。
クリスマス・ソングが流れ、夜イルミネーションに輝く頃、街角を新型エクスプローラーで颯爽と
ハンドルを握るイメージを想像するだけで、なんかこうワクワクするものを感じますね。
(BGMは山下 達郎か ?)
おっと、助手席には大切な彼女を乗せることもお忘れなく。 ええもんやね。
おっと、助手席には監視役の嫁が乗ってくるのを忘れてました。
しゃべり始めると止まらないので早いうちに寝てくれるのであれば、ええもんやね...。
* グレード別 2005年型および 2006年型、エクスプローラー標準販売価格比較
2005年型グレード 2005年型価格 2006年型グレード 2006年型価格と価格差
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Explorer XLS $27,810 Explorer XLS $27,175 ( $ - 635 )
Explorer XLT $30,645 Explorer XLT $28,870 ( $ - 1,775 )
Explorer XLT Sport $32,015 Explorer XLT Sport $30,845 ( $ - 1,170 )
Explorer E Bauer $34,745 Explorer E Bauer $30,845 ( $ - 3,900 )
Explorer Limited $35,630 Explorer Limited $33,160 ( $ - 2,470 )
* 上記販売価格は、輸送・納車費込み
8月の米国フォード社、新車販売台数が昨日発表になった。 全ブランドの総販売台数は
28万 8,429台、前月比 + 6.3 % と増えたものの、当初予測を下回る結果となった。
8月フォード社の販売台数に大きく寄与したのが、マスタングが 10,921台と前月比 + 67 %もの大幅
アップ。 クラウン・ビクトリアの 5,056台 + 56.9 %、フォーカスの 20,476台 + 39.4 % と乗用車
販売が大きく寄与し、全体で 90,126台と7月比 + 22.2 % もの大幅伸びとなった。
一方トラック・SUV部門は、急騰を続けるガソリン価格と 2006年モデル発売開始前で 2005年
モデルの在庫一掃という悪材料を背景に、従業員割引価格販売など大幅値引きを催したにも
かかわらず、その落ち込みを止めることが出来ず。 全体で 19万 8,303台と前月比わずか
0.3 %の伸びにとどまった。
SUV ブランド別で特に落ち込みが激しいのが、
* エクスプローラー 17,151台 – 44.0 %
* エクスペディション 8,488台 – 40.2 %
* エスケープ 15,023台 – 0.1 %
と、エクスプローラーとエクスペディションが 7月比軒並み 4割販売減という惨憺たる結果。
小型かつハイブリッド・モデルを有するエスケープでさえも、かろうじて前月の販売台数を確保
するのに精一杯の状態であった。
ブランド別のより詳しい販売台数 (出所: 米国フォード社)
この止まらない販売減を受け、同社は 9月 6日に終了する予定であった従業員向け割引販売
価格セール (ファミリー・プラン) を 9月一杯まで延長することを発表。
ただ 2006年モデルのエクスプローラーには割引率縮小を検討しているものの、大型 SUVで販売
懸念の残る 2006年エクスペディションについては、引き続きこの制度を適用すると述べている。
さていよいよ新型モデルが投入になるエクスプローラー、どれだけ販売を伸ばすか興味ある
ところです。 こうご期待か !
週末にかけて米国メキシコ湾を襲来したハリケーンの「カトリーナ」、米国全土のほぼ半分を覆って
しまうほどの超大型台風であったため、米国各石油会社各社は 95% の原油生産および 88% の
天然ガス生産を停止し、ルイジアナ州とミシシッピ州の製油所 8基が閉鎖となった。
この影響を受け、8月30日のニューヨーク・ガソリン先物価格は 20 % 急騰。前日比 41.4セント
上昇し、1ガロン当たり 2.47ドル (1リットル円換算に直すと 72円 40銭)と、1984年にガソリン先物
価格の取引が始まって以来の最高値となった。
また原油価格先物は1バレル 69.81ドル 前日比 + 2.6ドル、高値はついに 70.85ドルまで記録。
一年前との比較ではなんと 67% もの上昇となる史上最高値 を付けた。
現在の産出および精製設備被害状況がまだ未確定な部分が多く、被害の大きさが判明するごとに
原油価格は上昇を辿ると想像されている。 製油所の機能が元の正常な状態に戻るのはかなりの
時間がかかると見られており、当面原油価格は高値横ばい推移となりそうな予感。
上記ニュースは先週関東地区に大きな台風が来たあとの米国での話し。 一日でガソリン先物
価格が 20 %上昇するというのも前代未聞のことではあるが、米国では明らかに石油精製設備
不足の中ハリケーンによる被害が襲い掛かり、かなり深刻な状態となっているのは確か。
ガソリン・スタンドの小売価格は軒並みの値上げとなり、現在 1ガロン 2.98ドルと 3ドル台定着を
伺わせている。
また家庭に一台ある車の週間燃料代は US$ 60 ~ 100ドル (約 8,000円前後) かかり始めており、
月間総額で 35,000円前後。 家族 4人が別々に車を所有 稼動させているのであれば、月間の
ガソリン代だけで軽く 10万円を超えてしまっているのが現状である。
これではますます大型 SUVがスキップされそうな将来。 米国だけではなく、世界の主要自動車
メーカーの憂鬱な顔が想像出来そう……。
さて、本日 31日の朝日新聞に興味ある記事があった。「ガソリン価格の高い県、安い県」の一覧。
下記は 2005年 8月 22日現在の1リットル当たりのガソリン小売価格である。
* ガソリン価格が「高い」 上位 5県
2005年8月 2004年8月 上げ幅
① 長 崎 県 137.8円 122.4円 15.4 %
② 鹿児島県 136.3円 119.8円 16.5 %
③ 長 野 県 133.0円 116.7円 16.3 %
④ 大 分 県 132.9円 117.1円 15.8 %
⑤ 島 根 県 132.4円 115.6円 16.8 %
* ガソリン価格が「安い」 上位 5県
2005年8月 2004年8月 上げ幅
① 群 馬 県 123.4円 110.1円 13.3 %
② 茨 城 県 123.7円 111.9円 11.8 %
③ 秋 田 県 124.6円 113.9円 10.7 %
④ 滋 賀 県 124.8円 111.3円 13.5 %
⑤ 埼 玉 県 125.1円 112.6円 12.5 %
全国平均 128.7円 114.3円 14.4 %
と、意外なことに海に面していない県のガソリン価格が安く、西日本が高いということが判明
するが、これはマイカー保有率の高い県と、離島が多い県や製油所から遠く輸送コストがかかる
県に大別されるという。 その差がリッターあたり 13円近くあるため、該当県にお住まいの方は
悲喜こもごもか。 (各都道府県のガソリン価格比較 )
最後にガソリン代節約の意外な盲点を一つ。 一般的に高速道路SAのガソリン・スタンドは価格が
高いというイメージがあるが、原油価格が上昇しているときには逆に安い場合がある。 これは一般
ガソリン・スタンドはその場の市況に応じてガソリン価格を適宜変更しているが、高速道路上の
スタンドは独占経営で競争原理が働かないため、日本道路公団が、前月に石油情報センターが
発表する全国平均をその販売上限価格とすることである。
たとえば 8月の全国平均が 128.7円であるとすれば、 9月の高速道路 SAのスタンドの販売価格は
128.7円円となり、1ヶ月のタイム・ラグが生まれる。 そのため原油価格の上昇している時期は、
高速道路 SAの販売価格が一般スタンドの価格を下回ることがあり、現に今年 5月の GWから
6月にかけては 5円近く安い状態が続いていた。
因みに今月 8月はレギュラー 125円、ハイオク 137円、軽油 102円が高速道の上限価格であり、
若干ながら一般価格を下回っていたようだ。
世界の原油価格が急騰している現在、そろそろ秋の行楽シーズンにも突入し始めることもあり、
ガソリン価格が高い県に遊びに行く方は高速道のSAで給油をしても決して損をしないかもしれない。
当日のランチ代全部とは言わないまでも、何がしかのお土産代くらいにはなりそうな予感。
全く関係ない余談:
名神高速下り線、滋賀県 多賀 SAの給油所はちょっと便利な設備があり。
ジェット噴射式の洗車コンプレッサーが設置してあり、フロントボディにこびりついた虫等がきれいに
拭える。 コイン式でわずか 300円、約 5分くらい作動。 噴射力もかなり強く、結構使えました。
中部・関西方面の方、また長距離ドライブをお考えの方にはお勧めです。
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