1990年から継承され続けてきたトラック・タイプのボディ構造を持つ Explorer が、
昨年 12月 16日にブルムバーグ社が配信した記事 ( 参考記事 ) によると、昨年 11月に
フォード社従業員及び退職関係者内で、次期 Explorerに関するプレゼンテーションが開かれ、
1990年から続いた Explorer の箱型形状であるトラック・ベースのプラットホームを止め、
乗用車形状プラットホームにそのデザインの変更を計画中と発表されている。
これまでフォード社でF-シリーズ・トラックに次いで販売台数を誇った Explorerであったが、
昨年一年間の販売台数は前年比 25 % 減。 イラクに次ぎイランにも問題を抱えていることで
原油価格が急速に下落する兆しも少なく、さらにファィアーストーン製タイヤ破裂事故でいくつもの
訴訟を抱え、イメージ・ダウンとなったことも要因。 このまま凋落を示す Explorerに対しフォード社も
ようやく重い腰を上げようとしているようだ。
同社はすでにスウェーデンに於いてボルボ社との子会社で、Volvo XC90のフレームを使用した
新デザイン・モデルを開発中とのこと。 さらに驚く点は、より軽く、よりコンパクト化を目指し、
新プラットホームはエスケープ、フリースタイル、およびファイブハンドレッドと共有される予定
とのこと。 どうやら見た目 SUV、ドライブ感覚は乗用車というクロス・オーバー・タイプに
そのデザインは大きく変更される可能性が高い。
この計画はより燃費向上を求めているユーザーに対する Explorer そのものの方向転換と、
プラットホームを共有化することでコスト・カットを狙ったものだと言える。
ファッション化し、大衆迎合に向かなくなってきているのも大きな理由の一つでもありそうだ。
一方エクスペディションは今なおボートやトレーラー・ハウス牽引のニーズがあるカスタマーが
多いため、車両フレームの変更は当面しない予定。
2000年、Explorerの販売台数は 445,157台というとてつもない記録を達成し 35億ドルの純利益を
フォード社にもたらした。 邦貨換算で約 4,150億円の利益である。 また当時 フォード社における
5年間の総累積利益は 240億ドル ( 約2兆 8,000億円 ) に達したが、直近 1.25年は逆に赤字が
76億ドル強と大きく膨らんでいる。
達し、今では Explorerそのものが同社の将来に対し足を引っ張る存在となっている。
また日本名ブランドを含む米国内メーカーが昨年 Explorer と同様の SUV 総販売台数は 122万台。
それが今年の見積もりでは 100万台に減り、さらに5年以内に 50 % 減少するとみられている。
昨年 12月から新しく売りに出されたエッジはマツダ 6 のプラットホームと共有しているが、これを
そのまま Explorerに使用せずに Escapeと共有する計画から考えると、現行の Explorerより
一回り小さいサイズになる可能性が高そうだ。
昨年12月から新発売となった Edge は好調な滑り出しだという。 これに近いデザインになるので
あれば、すでに非常に売れているマツダ CX-7, あるいは今月から発売予定の 3.5Lのエンジンを
積んだ一回り大きい CX-8に似たような形になるのであろうか。
「さっ、Explorer に乗って繁華街に行こう !」 になるかも.......。
NY原油が大幅続落している。
例年にない米国北東部の暖冬の影響を受け昨日のNYMEX原油先物価格は 1バレル
55.59 ドル 前日比 2ドル 73セント安と この 2日間で 5ドル以上の急落。2005年 6月以来
1年 7ヶ月ぶりの安値を付けた。
これを当時の日本国内ガソリン小売価格に引きなおすと 1リットル 120円前後であったため、
この傾向が続くのであれば、ガソリンスタンドの価格はあと 5~10円下がってもおかしくないかも。
過去 3ヶ月の原油価格動向 (futuresource.com より拝借)
ただ米国内は引き続き原油高による後遺症が大きく出ており、1月 3日に発表された昨年
12月のフォード・グループの 旗艦SUVは引き続き販売不振が続き、 Explorerは13,384台と
前年同月比 ▲ 29.5 % 減。 2006年全体でも前年比 ▲ 25 % 強の販売減。
唯一フル・モデル・チェンジとなったナビゲーターとエクスペディションが 10 % 強の販売増、
低燃費の エスケープも 18 % の増を示しているものの、フォード社全体の販売総数は 14 % 減で
あった。 F-シリーズ・トラックも 21 % のマイナスで、立ち直りの兆しさえ見えずの状態であった。
下記はその主な販売台数ですが、全車種販売額はこちら をご覧ください。
Explorer は今後どうなるのか、名前は残れど ついに「トラック型モデル消滅」の
謹 賀 新 年
今年も新鮮な Ford 関連ニュースや、時にはドキっとするような なにかを
お知らせ出来ればと思っています。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
中学の英語の授業、みんなが習ったあの文節。 仮定法未来形。
「 If 主語 過去形、主語 would 原型 = もし私が○○○ だったら、 私は ○○○ していただろう....」
はいその典型的な事例です。
「もし私が欧州のカー・デザイナーだったら、私はこのようにマスタングを描いていただろう。 いや描いて
しまいました」。 あはっ、いつの間にか過去完了になっていましたね。
週末 Explorer の 6ヶ月点検で某都内にあるディーラーに出向くと、なんとブルー・カラーでセンター
2本白線が入った 「デイトナ・マスタング」 が鎮座されておりました。
↓ 下写真全く逆ののブルー・カラーでホワイト 2本線。
担当営業の人に、「これ、どうしたの ? 」 と尋ねると、限定でこれから売りに出すという。
(カメラを持っていなかったため、アップできないことをご容赦)
付けてるのは「豊橋」ナンバー。 フォードは名古屋に試験場を持っているせいか、新車の珍しい車は
決まって「豊橋」ナンバーであることが、おろし立てを物語っているような気がした。
結構綺麗で迫力が出ている Mustang でしたよ。
さて今日のご紹介は 「マスタング」 。 通常ごつい形をした定番の Mustang をイメージしますが、
かの有名なイタリアのカー・デザイナー、「 ジウジアロー 」 が描いた
「 ヨーロピアン・デザイン・マスタング 」 です。
「もし欧州人の私がマスタングを作るなら、こんなデザインにしたいな~」という、仮定法未来 + 過去完了で
「作っちゃったよ~」という、美しい車体をご紹介致します。
ちょっと欲しくなりませんか ?
21年間生産が続けられたトーラスと同じように、今年を持って同じく生産中止となったフォードの
有名ブランドがもうひとつある。 誰もがご存知の Ford GTだ。
Ford GTがロール・アウトされ、その生産を終えた。
2004年 10月~ 2006年 9月までのたった 2年間のあいだに作られた Ford GTは総台数
わずか 4,038台。
見たようなお話を一つ。
Ford GT の市販第一号車が販売されたのが 2004年 8月 4日。 それを購入したのは
シアトル在住のジョン・シルレー (Jon Shirley)氏。 マイクロソフト社の元上級取締役という、
チャリティー・オークションの席上であった。
フォード社は市販第一号車をこのチャリティー入札に出展。 当時の市販予定価格は
そして最後の Ford GT生産となったのが下記のモデル。 レッドにホワイトのストライプの
(写真 2名は SVTデザイン・エンジニアリング・マネージャーと、Ford GT生産工場長)
最後にトム・スカルペロ (Tom Scarpello) セールス・マネージャーは、「 Ford GTは、我々に
実利以上のものをもたらしてくれたと確信する。 例えば15歳の少年が寝室に車のポスターを
張ったり、偶然にも道路上でお気に入りの車に出会ったりすることで、その人の夢が膨らむ。
このような車を持ってみたいと思った少年が、長期的な印象を膨らまし、年を重ねそして今の
Ford GT のオーナーとなっている。
いいコメントですね。
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