原油価格は下落に転じるのですが、今年は9月中旬に横バイ状態が続いたあと、再び大きく
買い込まれ、先週金曜日 (10/19) には高値 1バレル 90.07ドルと有史来の最高値を付けて
しまいました。
その後米国原油在庫は十分確保されているとのニュースで利益確定売りに押され、
などが挙げられますが、 1) ~ 3) の要因はすでにオールド・ファッション化しています。
長期化が予想され、トルコのクルド民族問題も長引くでしょう。 このような中東の地政学的リスクと投資
資金の避難が 原油価格を押し上げる要因となっており、当面大幅下落は望めそうにありません。
米国ヘッジ・ファンドの中には原油の生産量はピークを超えており、年末までに 1バレル 100ドルに
達するとし ( BP Capital )、更なる上昇を予測する向きもあります。 またモルガン・スタンレー社も原油
価格は明らかに行き過ぎており、急落する可能性が高いとしながらも、地政学リスクの高まり、アジア
新興諸国の需要増、ドル安などで 100ドルに向けて上昇する可能性もまだ残っていると原油価格の
上昇を警告しています。
最近若干円高傾向となっていることで、ある程度の価格上昇は抑えることが出来るとは思いますが、
昨日カイエンに 72リットル、ボクスターに 46リットル入れたハイオク価格は 147円。 これだけで
17,346円が吹っ飛んでしまいました。 仮に今後ハイオク価格が 2割上昇するとすれば 1 リットル
176円となり、2万円を超える出費となります。
いつの間にかミネラル・ウォーターの価格より高くなってしまった石油価格。 灯油や石油製品価格も
ご多分に漏れず引き上げられることになると思いますので、禁煙でもしょうかなっと考えています、
無制限から上限を設定し、子供に泣いてもらおうと画策中。
週末にかけて米国メキシコ湾を襲来したハリケーンの「カトリーナ」、米国全土のほぼ半分を覆って
しまうほどの超大型台風であったため、米国各石油会社各社は 95% の原油生産および 88% の
天然ガス生産を停止し、ルイジアナ州とミシシッピ州の製油所 8基が閉鎖となった。
この影響を受け、8月30日のニューヨーク・ガソリン先物価格は 20 % 急騰。前日比 41.4セント
上昇し、1ガロン当たり 2.47ドル (1リットル円換算に直すと 72円 40銭)と、1984年にガソリン先物
価格の取引が始まって以来の最高値となった。
また原油価格先物は1バレル 69.81ドル 前日比 + 2.6ドル、高値はついに 70.85ドルまで記録。
一年前との比較ではなんと 67% もの上昇となる史上最高値 を付けた。
現在の産出および精製設備被害状況がまだ未確定な部分が多く、被害の大きさが判明するごとに
原油価格は上昇を辿ると想像されている。 製油所の機能が元の正常な状態に戻るのはかなりの
時間がかかると見られており、当面原油価格は高値横ばい推移となりそうな予感。
上記ニュースは先週関東地区に大きな台風が来たあとの米国での話し。 一日でガソリン先物
価格が 20 %上昇するというのも前代未聞のことではあるが、米国では明らかに石油精製設備
不足の中ハリケーンによる被害が襲い掛かり、かなり深刻な状態となっているのは確か。
ガソリン・スタンドの小売価格は軒並みの値上げとなり、現在 1ガロン 2.98ドルと 3ドル台定着を
伺わせている。
また家庭に一台ある車の週間燃料代は US$ 60 ~ 100ドル (約 8,000円前後) かかり始めており、
月間総額で 35,000円前後。 家族 4人が別々に車を所有 稼動させているのであれば、月間の
ガソリン代だけで軽く 10万円を超えてしまっているのが現状である。
これではますます大型 SUVがスキップされそうな将来。 米国だけではなく、世界の主要自動車
メーカーの憂鬱な顔が想像出来そう……。
さて、本日 31日の朝日新聞に興味ある記事があった。「ガソリン価格の高い県、安い県」の一覧。
下記は 2005年 8月 22日現在の1リットル当たりのガソリン小売価格である。
* ガソリン価格が「高い」 上位 5県
2005年8月 2004年8月 上げ幅
① 長 崎 県 137.8円 122.4円 15.4 %
② 鹿児島県 136.3円 119.8円 16.5 %
③ 長 野 県 133.0円 116.7円 16.3 %
④ 大 分 県 132.9円 117.1円 15.8 %
⑤ 島 根 県 132.4円 115.6円 16.8 %
* ガソリン価格が「安い」 上位 5県
2005年8月 2004年8月 上げ幅
① 群 馬 県 123.4円 110.1円 13.3 %
② 茨 城 県 123.7円 111.9円 11.8 %
③ 秋 田 県 124.6円 113.9円 10.7 %
④ 滋 賀 県 124.8円 111.3円 13.5 %
⑤ 埼 玉 県 125.1円 112.6円 12.5 %
全国平均 128.7円 114.3円 14.4 %
と、意外なことに海に面していない県のガソリン価格が安く、西日本が高いということが判明
するが、これはマイカー保有率の高い県と、離島が多い県や製油所から遠く輸送コストがかかる
県に大別されるという。 その差がリッターあたり 13円近くあるため、該当県にお住まいの方は
悲喜こもごもか。 (各都道府県のガソリン価格比較 )
最後にガソリン代節約の意外な盲点を一つ。 一般的に高速道路SAのガソリン・スタンドは価格が
高いというイメージがあるが、原油価格が上昇しているときには逆に安い場合がある。 これは一般
ガソリン・スタンドはその場の市況に応じてガソリン価格を適宜変更しているが、高速道路上の
スタンドは独占経営で競争原理が働かないため、日本道路公団が、前月に石油情報センターが
発表する全国平均をその販売上限価格とすることである。
たとえば 8月の全国平均が 128.7円であるとすれば、 9月の高速道路 SAのスタンドの販売価格は
128.7円円となり、1ヶ月のタイム・ラグが生まれる。 そのため原油価格の上昇している時期は、
高速道路 SAの販売価格が一般スタンドの価格を下回ることがあり、現に今年 5月の GWから
6月にかけては 5円近く安い状態が続いていた。
因みに今月 8月はレギュラー 125円、ハイオク 137円、軽油 102円が高速道の上限価格であり、
若干ながら一般価格を下回っていたようだ。
世界の原油価格が急騰している現在、そろそろ秋の行楽シーズンにも突入し始めることもあり、
ガソリン価格が高い県に遊びに行く方は高速道のSAで給油をしても決して損をしないかもしれない。
当日のランチ代全部とは言わないまでも、何がしかのお土産代くらいにはなりそうな予感。
全く関係ない余談:
名神高速下り線、滋賀県 多賀 SAの給油所はちょっと便利な設備があり。
ジェット噴射式の洗車コンプレッサーが設置してあり、フロントボディにこびりついた虫等がきれいに
拭える。 コイン式でわずか 300円、約 5分くらい作動。 噴射力もかなり強く、結構使えました。
中部・関西方面の方、また長距離ドライブをお考えの方にはお勧めです。
昨日 3月 16日の OPEC総会で 100万バレルの増産が
決まったにもかかわらず、原油価格が再び急上昇、
昨日のニューヨーク先物市場で 1バレル高値 56.69ドル
と、2004年 10月27日に記録した 55.67ドルの史上最高
値をあっさりと更新してしまいました。
やはり中国・インドの経済活動が衰えを見せないことと、
米国内の石油精製がフル稼働となっており、需要に
追いついていないこと。米国東部に再び寒波が襲来し、
灯油不足を招いたことなどが原油高の主要因となって
いるものの、当面世界中で油不足の一年となる可能性が
高そうです。
私のようなサンデー・ドライバーはある程度の抑制で
乗り切ることが可能でしょうが、毎日車をお使いになって
いらっしゃる方にとってはまた頭痛の種が増えたかも
しれません。
米国ではもっとはっきりとした現象が現れています。昨年から続いたガソリン価格の急上昇を背景に、
中・大型トラック並びに SUVの販売が大幅に落ち込み、クロス・オーバー・モデルとなったフォード・
フリー・スタイルやトヨタ・プリウスなどへの乗換えが続出。 一説によるとプリウスの納車は半年
以上かかるほどのオーダーが入っているとのこと。
その反面米国自動車企業が得意としていた大型車は 2ヶ月連続の大幅販売下落で見るも無残な姿。
ユーザーの声として最も多いのが、SUVは今でもほしい車ではあるが、ガソリン消費量を考えると
背に腹は変えられず、燃費のいい車を選択せざるを得ないところまで来ているとの感想を出して
います。
1990年代初期、クライスラーがジープ・グランド・チェロキーの発表でSUVブームの走りを作り、
その後 2ndのエクスプローラーで大爆発。 21世紀への変わり目をピークとして、今ではミニバンが
主流。
2月のフルサイズ SUVの販売台数は 前年同月比 21%も減少し、1月との比較ではなんと 31%の
急低下。 これは各社の販売戦略にも大きな影響を及ぼしており、これまで新車を展示してから
実際に販売に至るまで平均66日の日数がかかっていたのが、今年に入ってからは 84日に延びて
いるといいます ( ケーキだったらとっくに干からびていますよね ) 。
GMの関係者はすでに大型 SUVのブームはピークを過ぎ、数年かかっても販売は回復しないとの
見解を出しています。 それを象徴するかのようにシェビー・タホは前年同月比 30%の落ち込みと
なり、トレイル・ブレーザーは 35%減。サバーバンは 38%、エンボイに至っては実に 44 %もの
販売減という惨憺たる有様。 さらにハマーの広告は環境団体から痛烈な批判を浴び、子供にも
悪いとまるでポルノ映画と同等の扱いになっているとのこと。
これらの影響が GM社そのものの収益をも圧迫。ついに同社は昨日今年1-3月の損益が1992年
以来最大の赤字に落ち込むと発表。 企業の格付けも下がり、株価も 14 %の急落を見せ、
ブラック・マンデー以来の下げを演じることになりました。
フォード社もしかり。 60ヶ月の0%ローン金利と 3000ドルのキャッシュ・バックを撒き餌にしても、
エクスペディションの売れ行きは今年二ヶ月で実に24 % の落ち込み、エクスプローラーも 21%
販売減。 この基幹工場であるケンタッキー・ルイスビル工場では2月に 1週間生産を止め、在庫
調整に走っています。
おまけにクライスラー社は3rd世代のグランド・チェロキーを発表したばかりにもかかわらず、売れ
行きは 7%減。ガソリン食いの SUVは新型モデルであろうが見向きもされなくなってきたようです。
ところが不思議なことにダッチ・デュランゴは 22 %の販売増。その他新しく作られている日本車
メーカーのトラックも販売は好調で、トヨタのフルサイズトラックであるタンドラは前月比 49 % もの
伸びを示し、ニッサン・チタンもすこぶる好調な売れ行きとのこと。
最近のトラック、SUVユーザーは、家族がいてガソリン価格上昇が直ちに影響するファミリー層が
撤退し、若者のみがその主要購買層に移っているのが要因かもしれません。
さらに大型 SUVを避け、ハイブリッド車に乗換えを薦めるような法案が米国議会下院を先週通過
しています。 題して「日本車を買おう」法案。
米国のハイウェイには一定以上の乗員を乗せた車だけが使える「カープール – 相乗り」車線という
専用レーンがあり、白い線で囲ってあります。 ドライバーのみの車は絶対利用出来ず、通報された
場合罰金を取られるという相乗り車とバス優先道です。
ところが 1ガロン当たり最低 45マイル以上走行できるハイブリッド・カーはひとり乗車でもこの
カープール・レーンを使用可能との法案が 3月10日に下院で承認されました。
残るは上院と大統領の承認が必要ではありますが....、
この 45マイル以上走行可能である車は世界でたった 3車種だけ。 周知の事実となっている
トヨタ・プリウスと、ホンダ・シビック・ハイブリッドおよび同社インサイトのみ。 かの SUVの中では
売れているフォード・エスケープ・ハイブリッドはガロンあたり 31マイルであるため、この法案の
基準外となっています。 まさに日本車を買いましょう法案まで出来上がりつつある中、ガソリン
価格急騰で家計も圧迫、空いた道も走れない SUVは週末の娯楽道具としか使えなくなって
しまいそうな状況。
このようなトヨタ・ホンダ、およびフォード社のハイブリッド仕様は昨年米国で 8万 1200台の販売と
なりましたが、今年は約 20万台に迫る勢いとなっています。
++++++++++
ガソリンが 1リットル 200円になる前に、いっそのことプリウスでも買っちゃいましょうか。
都筑の集まりは、「ワシの車はリッター 50キロ以上走るんだ」、なんてことが
話題になったりして.....。
寒さよりも懐が身に染みる今日この頃..。
年末帰省準備で給油のために近くの GSに出向きました。「レギュラー満タン」とアルバイトのような
店員さんに鍵を渡ししばらく待っていると車後方より 「 バリバリ 」 っと低い音。 いやな予感がし、
その音のしたところまで行ってみると、アルバイト風の兄ちゃん、案の定ガス・キャップの施錠を
したままで力任せにキャップを開いてしまったようで、最初に想像していた通り 「 おじゃん 」 に
なってしまいました。
帰省前で急いでいたこともあり、直ちにディーラーに電話し、新しいキャップを注文。 物入りの時期に
またうん万円を越す出費は痛いと思いつつ、翌日取りに行ってみると これがなんと 5,050円也。
鍵が 2つ付いて立派な製品なのに、結構安いではあ~りませんか。
因みに型番号 (YL2Z9030AA キャップ ASSY フェール・タンク)で、税込み価格は 5,302円。
意外な値段に思わずもう一つ注文したくなりました。
そういや 97に乗っているときにもフェンダーをこすられて取り替えたことがありますが、工賃込みで
確か 17,000円前後だった気がします。車は生活にかかせないものとする米国なりゃこそ、こういう
必需品価格は日本と比べはるかに安いのかもしれませんね。
でもEXのオプション用アクセサリー価格は何故にあんなに高いのでしょうか。
さて話は大きく変わりますが、原油価格がまた上昇し始めています。年明け1月 3日に 1バレル
42.25ドルをつけた後、昨日は 48.38ドルと、この半月で 12.5 % 以上反発。 暖冬であった米国に
再び寒波が襲来していることや、今年の中国の石油消費量が 5.0 % 程度増えるなどの予測が
あること。また昨年以来 OPECが減産に入っていることや 1月にイラク議会選挙があることなどが
主要因となっており、40ドルを下限にこの手前で反発すること3回。 日本のガソリン価格も円高が
石油価格の上昇を抑えてくれるものの限定的。当面2ケタ台 (90円台) に落ちそうもない様子です。
それ以上に現実を知ると怒りたくなるのが上記グラフ (全国石油協会 Web ページより拝借) の
ように 1リットルのガソリン価格に占める税金は驚くことなかれ、小売価格の 58 %となっているでは
ありませんか。 1リットル115円とすれば、66.7円を税金でもって行かれ、70リットルを入れれば
総額約 4,700円がなんと税金 ! 道路補修などに使われていると言われて入るものの、我々の
支払っている税金は本当に全額公共設備などに使われているのか疑ってみたくもなります。
ただ各国の 1リットル当たりの石油小売価格を円価に直してみると、下記のようになります。
(出所: 国際エネルギー機関 昨年10月末価格、円対ドルレートは昨年 10月末の 105.81円)
ついでに各国の購買力平価でよく使われるビッグ・マックの価格 (Economist誌 2005年 1月 18日号)
も付けちゃいましょう。
ガソリン価格 Big-Mac価格
米 国: 55.86円 317.43円 (3.00ドル)
英 国: 158.18円 381.97円 (3.61ドル)
ド イ ツ: 156.91円 独・仏・伊はユーロ圏
フランス: 145.48円 での平均価格で ↓
イタリア: 153.53円 396.78円 (3.75ドル)
日 本: 120.72円 262.00円 (本日の価格)
米国の 55.86円は別格としても、日本のガソリン価格とビック・マック価格は意外と安いのでは。
しかも産油国から一番遠い国であり、狂牛病問題で米国からの牛肉が止まっている日本。 この
2品目の価格からすれば、かなり生活しやすい国とも言えますね。 ちなみに英国はガソリン価格の
80 % が税金だそうです。
ガソリン価格の安いところ (県別) を探すなら 、
埼玉は相対的に安いらしい。
またガソリン価格の裏事情を見るなら、ここが面白い 。
+++++++
また ”あほ” なことをやってしもうた。
愛車の正規部品やガソリン価格はそれほど高くないと思いつつ、浮いたと仮定したお金でつい
「 ロト6 」 を買ってしまった私のガス・キャップの価格は、いつの間にか国産部品の値段よりも
遙かに高くなっておりました。
2億円当たれば、もう一個ガス・キャップを買おっ !
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