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ポルシェ・カイエン S と、911 カブリオレ。  ヨメと家族とポルシェたちに囲まれ、仕事に精出すサラリーマンの ぬる湯 顛末記。
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Posted by - 2024.12.04,Wed
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Posted by フラン - 2008.11.04,Tue

 
10月の米国自動車販売は、最悪の状況をさらに更新してしまいました。
 
米国内店頭ガソリン価格は引き続き下落をしているものの、サブ・プライム問題が依然として根を
張っていることや、それに付随する米国株価の急落。 10月だけで NYダウ工業株 30種平均
株価
指数は 10月1日の 10,831ドルから 10月10日には今年最低となる 7,882.51ドルまで急落。
月末には 9,325.01ドルまで戻したものの、それでもまだ月初と比べ ▲ 13.9 % もの株式安。
これでは新車を買おうという意識すら生まれません。
 
さらに米国内銀行の体力消耗で貸し渋りが続いており、この余波で自動車ローン審査がますます
厳格化。  ローン借り手が住む一部居住地区まで審査基準となっているとの話もあり、新車購入
ローンが簡単に認可されないことも、販売不振の一要因。 
おまけに本日 11月4日、米国大統領選挙の投票日となっており、一般市民にとって 10月は新車
よりも選挙に目が行っていたのも、自動車販売不振の大きな要因となっていたようです。

 
それでは 10月の米国自動車販売は、一体どうだったのでしょうか。 残念ながら 12ヶ月連続の
前年比割れとなり、過去 17年間で最長の販売減少期間となってしまいました。 因みに過去
前年同月割れの最長記録となったのは 1991年 12月の、14ヶ月間連続の前年比割れです。
 
 
  20081104_Car_sales.JPG


 
10月の米国内乗用車とトラックを合算した販売総数は 83万 8,156台、前年同月の 123万台から
▲ 31.9 % もの大幅減となっています。 この数値は 1991年1月に記録した 82万 2,200台に次ぐ
低数値で、各メーカーの大半が大きく販売減となる中、特にゼネラル・モータース (GM) 社の、
▲ 45 %に及ぶ新車販売台数の落ち込みが、全体の数値の足を大きく引っ張りました。
下記は主要メーカーによる、10月乗用車およびトラックの販売状況です。
 
*  G    M   16万 6,744台  ▲ 45.4 %    *  ト ヨ タ  15万 2,101台  ▲ 23.0 %
*  フ ォ ー ド    12万 8,561台   ▲ 29.3 %    *  ホ ン ダ   8万 5,864台  ▲ 25.2 %
*  クライスラー    9万 4,530台   ▲ 34.9 %    * ニッサン    5万 6,945台  ▲ 33.0 %
 
また今年1月から 10月までの 10ヶ月に渡る米国内自動車販売累計は 1,159万 4,923台でしたが、
前年同期比 ▲ 14.6 % 減。 10月の自動車販売台数 83万 8,156台の内訳は、乗用車販売台数が
42万 9,050台 ▲ 23.5 %。 ライト・トラック (含、ミニバン・SUV) 販売総数は 40万 8,627台の
▲ 39.0 % 減と、高橋真梨理子の歌う「桃色吐息」じゃなかった  (古~っ) 、「青色吐息」 の状況でした。
尚、10月の自動車販売台数から推測される年間の新車販売台数は、1,060万台となり、1983年以来
最低の数値となりそうです。
 
 
 
そこで主要各自動車メーカーの現状を見てみますと、
 
ゼネラル・モーター ( GM )
乗用車販売台数 ▲ 34.6 %、トラック販売台数  ▲ 51.4 % と、ライト・トラックの販売台数は、前年
同月比約半分。 GM社のディジオバーニ主席販売アナリストは、「 If you adjust population growth,
it's the worst sales month in the post-World War II era for the industry 」、「 Clearly we are
in a dire situation 」。 (人口増加を調整してみても、10月の自動車販売は、自動車業界にとって
戦後最悪の結果となった。 我々は、悲惨な状況下にさらされているのは明白だ) と、苦しい心境を
会見で述べています。
 
 
過去 2年 (48ヶ月) のうち、23ヶ月前年同月比の販売台数を下回っています。 乗用車部門では
フュージョン ▲ 3.3 %、フォーカス ▲ 18.2 % など、小型車販売がそこそこの健闘を示している
ものの、SUVであるエクスペディションが 3,647台 ▲ 38.5 %、エクスプローラーが 3,991台
▲ 59.2 % の大幅減。 ただ F-シリーズトラックが販売促進効果もあり、 43,324台 ▲ 16.3 % と
やや持ち直しています。 リンカーン・マーキュリー部門も、乗用車 ▲ 27.0 %、同トラック販売も
30.0 % の落ち込み。
 
 
クライスラー
10月同社の自動車販売台数は 9万 4,530台  ▲ 34.9 % となり、今年最大の落ち込みを記録。
ニッサン・ルノー連合との提携交渉を取り止め、GMとの合併を模索しつつある同社ですが、
米国政府による支援もままならないことがあり、今後の課題は山積み。 販売減による収益低下を
避けるため、10月 25日 クライスラー社は年末までに、従業員給与の 25 % 引き下げを公表
しています。
 
乗用社のプリウス、カムリ、カローラ ( 2万 7,386台、レコード) およびヤリス、トラック部門では
RAV-4、タコマなどが全体を牽引したものの、いかんせん販売台数を伸ばすまでには至らず。
乗用車販売台数は 8万 4,904台 ▲ 14.2 %減、トラック部門は 5万 0,914台で ▲ 36.5 % 減。
またレクサス部門においては乗用車が 9,332台と前年同月比 ▲ 40.2 %の大幅減。 ライト・
トラックが 6,951台と ▲ 33.7 % 減と大きな落ち込み。 ただ ESおよび LX570は販売好調。
10月トヨタのシェアは、前年同月の 16.0 % から、18.1 % に拡大です。
 
相変わらずフィットの売れ行きが好調ですが、SUVとアコードなどの中型乗用車が足を引っ張り、
全体で 8万 5,864台。 ▲ 25.2 % の減少。 乗用車販売 ▲ 22.1 %、トラック販売
▲ 29.4 % の いずれも 2割以上の販売減。
ただ主要自動車メーカーの大半が大幅な販売減となったこともあり、ホンダのシェアは、
昨年 10月の 9.3 % から 10.2 % へと拡大しています。

話はごろっと変わりますが、ジェンソン・バトン 来年は頑張ってくれよぅ。 
ヨメは「もう知らない」と言ってるよ~。 ブラジル GP、ホンダのピットは泡まみれでしたね。 

 
ニッサン
ニッサンは落ち込みがやや大きく、ニッサン部門が ▲ 33.5 % 減。 インフィニティ部門が
▲ 28.6 % 減、全体で ▲ 33.0 % 減と、10月の米国内自動車販売は低迷。 その内訳として、
マキシマは 4,341台と、前月比 + 33.0 %、ローグが + 10.8 % 増。 バーサも + 2.7 % 増と
なったものの、インフィニティが 7,112台で ▲ 28.6 % 減。  乗用車部門は ▲ 18.3 % 減と
何とか踏みとどまりましたが、全体のトラック販売台数が ▲ 51.8 % 減と昨年 10月の半分
以下の販売台数となったことが大きな痛手。 10月ニッサン社による全体の自動車販売台数は
5万 6,945台と、昨年 10月の 8万 4,947台を 3割強落としています。
また10月ニッサンのシェアは、前年同月の 6.9 % から 6.8 % へと わずかながら低下しました。
 
 
ところで 10月ニューブルクリング周回タイムで、ポルシェ社が異議を唱えた GT-Rのタイム・ラップ。
なんか両社とも大人気ないような説明とその経過に、私はコメントするつもりはありませんが、今回
ポルシェ社も大いなる関心を持った、GT-R の米国内販売を少し取り上げてみたいと思います。
 
 
下記は今年 1月から 10月までのGT-R 350Zの、米国内販売推移です。 かってニッサン社は
350Z (フェアレディ Z) で そのブランド名を米国内に築きあげた経緯がありましたが、私の個人的な
考えとして、GT-R も米国市場をターゲットに開発されたモデルなのではないでしょうか。
 
確かに日本国内では既に 1万台以上販売され、その地位も確固たるものになっています。
一方米国市場で GT-R が発売開始となったのが、今年 7月から。 ちょうどこの時期からサブ・
プライム問題が徐々に拡大し、ご他聞に漏れず 350Z やポルシェ 911などのスポーツ・カー
モデルは、販売減少の一途となりました。 
 
 
この時期を見据えたかのように、ニッサン社は GT-R を米国に投入。 日本国内でも玉不足が
生じているためか、米国での販売台数も 1ヶ月あたりの販売台数は 400台強に抑えられています。
一方 370Z の発表を控え、急速にその販売台数を落とし始めた 350Z の補完を、新たに投入した
GT-R の販売増で、見事にカバーしているように思えてなりません。
 
 
さすがに10月はやや落ち込みを示してはいますが、台数がそろうのであれば まだまだその販売
台数は伸びるのではないでしょうか。 今でも海外メディアの各自動車専門誌・ウェブなどによる、
高い評価のレポートやインプレッションが氾濫している GT-R。 海外における販売価格も、911の
ベーシック・モデルと十分対抗できる設定ですし、その性能はほとんどの方がご存じのはずでしょう。
「良いものはやはり良い」と捕らえるのであれば、来年からの欧州市場投入を前に、海外でも
売れるモデルとして すでに認知は完了済みでしょう。 
ただ購入後におけるメンテナンス費用は、ポルシェ・各モデルの方が GT-Rよりコスト・セーブ
出来るかも知れませんね。
 
      
 
2008
 年
350 Z   (フェアレディZ)
     販売台数
 2008年   2007年
 
  前 年
 同月比
 
 
 GT-R
   米国ニッサン
 輸入乗用車 販売台数
    2008年  2007年
 
  前 年
 同月比
01月
871
1,202
▲ 27.5 %
871
1,202
▲ 27.5 %
02月
1,092
1,495
▲ 29.9 %
1,092
1,495
▲ 29.9 %
03月
1,308
2,561
▲ 45.0 %
1,308
2,561
▲ 45.0 %
04月
1,208
1,838
▲ 39.3 %
1,208
1,838
▲ 39.3 %
05月
1,268
2,127
▲ 42.6 %
1,268
2,127
▲ 42.6 %
06月
830
1,757
▲ 52.8 %
830
1,757
▲ 52.8 %
07月
795
1,556
▲ 48.9 %
147
942
1,556
▲ 39.5 %
08月
906
1,380
▲ 34.3 %
484
1,390
1,380
+ 0.7 %
09月
524
1,199
▲ 56.3 %
421
945
1,199
▲ 21.2 %
10月
518
1,251
▲ 58.6 %
321
839
1,251
▲ 32.9 %
 
 
 
 
 
 
 
 
 


下記は 2008年 10月、米国市場 (除、カナダ) における各自動車メーカーの新車販売実績です。
雨後の竹の子のようにずらっと並んだ 「 ▲ マーク 」 に、来年の日本の景気がちょっと心配になって
来るのは私だけでしょうか....。
                         - to be continued -
 
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