毎月 1日 米国各自動車メーカーの販売台数が発表になるが、今月も覗いてみるとまたまた
びっくりの数字のオン・パレードとなっている。 得にフォード社の車種別販売数は驚きを通り越し、
唖然とする数値が目に飛び込んできた。
目をやると、所さんの「目が点」状況。
主要車種販売実績は、
Mariner 2,633 2,002 ( + 31.5 % )
と、フル・モデル・チェンジがあり、昨年 11から販売がスタートしたエクスペディション、ナビゲーター、
特に気になるエクスプローラーは ▲ 26.0 %。 ついに1万台を割り込む販売台数となり、
エクスプローラーの作られているケンタッキー州ルイスビル工場はフォード社工場の中でその生産
そのうち Explorer は Edge に販売台数が抜かれそうな様子。 止まりませんねぇ。
Ford全車種の販売台数は [ こちら ] になります。
NY原油が大幅続落している。
例年にない米国北東部の暖冬の影響を受け昨日のNYMEX原油先物価格は 1バレル
55.59 ドル 前日比 2ドル 73セント安と この 2日間で 5ドル以上の急落。2005年 6月以来
1年 7ヶ月ぶりの安値を付けた。
これを当時の日本国内ガソリン小売価格に引きなおすと 1リットル 120円前後であったため、
この傾向が続くのであれば、ガソリンスタンドの価格はあと 5~10円下がってもおかしくないかも。
過去 3ヶ月の原油価格動向 (futuresource.com より拝借)
ただ米国内は引き続き原油高による後遺症が大きく出ており、1月 3日に発表された昨年
12月のフォード・グループの 旗艦SUVは引き続き販売不振が続き、 Explorerは13,384台と
前年同月比 ▲ 29.5 % 減。 2006年全体でも前年比 ▲ 25 % 強の販売減。
唯一フル・モデル・チェンジとなったナビゲーターとエクスペディションが 10 % 強の販売増、
低燃費の エスケープも 18 % の増を示しているものの、フォード社全体の販売総数は 14 % 減で
あった。 F-シリーズ・トラックも 21 % のマイナスで、立ち直りの兆しさえ見えずの状態であった。
下記はその主な販売台数ですが、全車種販売額はこちら をご覧ください。
Explorer は今後どうなるのか、名前は残れど ついに「トラック型モデル消滅」の
ガソリン価格高騰の影響が、フォード社によるトラック生産の大幅削減を余儀なくされることになりました。
削減ブランドの大半は F-150シリーズとのこと。 ちょっと堅い話になりますが、非常に気になるニュースです。
8月 18日 (金)、米国フォード本社はプレス・リリースを発表。 それによると今年第 3 四半期の自動車
生産を 2万台削減し、当初見通しの 67万台から 65万台へと減らす としています。 また第 4四半期には
16.8万台削減、昨年同期比なんと 21 % も 減らすとしています。 これに関しビル・フォード会長は
同社従業員へ対し、「今回の決定は従業員および 部品供給メーカーに大きなインパクトを与えることを
十分承知している。 しかしながら 顧客、ディーラーおよびフォード社自体が将来への正しい選択を
した結果である」と 業務縮小に伴う従業員削減も示唆。
マーク・フィールズ北米統括責任者は、「非常に厳しい内容ではあるが重要なことであり、 どのメーカーでも
変更した」とコメント。 今後生産ブランド毎に大きな変更が 加えられることになり、さらに 9月に再度
今後の同社の詳細な営業戦略 (主にホワイト・カラーを 中心としたリストラ策を含む) を公表する
予定となっています。 今年の生産計画は下記のとおり。
2006年生産計画 2005年実績比
乗用車 トラック 合 計 乗用車 トラック 合 計
** 直ちに操業短縮、生産調整に入る工場
* カナダ・オンタリオ州、セント・トーマス工場 ( クラウン・ビクトリア、マーキュリー・グランド・マーキュス )
** 引き続き通常通りもしくは長時間操業を続ける工場
追記:
取り合いから 自己防御へとその経営戦略を見直す曲がり角の年になりそうな予感。
今後ハイブリッド車開発に多額の設備投資を必要とし、従業員に対する医療保険費削減などまだまだ
上記フォード社各工場の生産調整において、元気があるのは「 F 」 から始まるブランド車を作っている
一昨日発表になった自動車販売台数、メーカー各社とも9月の SUV・トラック販売が極度の
落ち込みとなったこともあり、昨日フォード社は再度の販売促進キャンペーンを発表している。
フォード社による従業員割引価格適用の販売期間は昨日 10月 4日で終了。
ハリケーンと原油価格高止まりの後遺症がまだ残っているため、モデル・チェンジ車投入とはいえ、
売り上げの急回復が難しいと読んだのか、早速次の一手を打ち出した。
昨日から 2006年 1月 3日までのロング・ラン・キャンペーン。「2006年型エクスペディション
お買い上げの方に 3,000ドル、デザインが一新された 2006年型エクスプローラーには
2,000ドルのキャッシュ・バック。 さらに低金利ローンも準備」 という再度の割引攻勢を発表。
一層の売り上げ回復を狙うとしている。 ただこれらリベートによる販売促進以前に、2006年型
エクスプローラーは 2005年型と比べ店頭小売価格が 6.8 % 安くなっており、なおかつ燃費も
11パーセント改良されている点である。
全部を含めて考えれば、2005年型の購入費より 10 %以上安く、かつ高性能、高品質の車が
手に入ることになりそうだ。
エクスプローラーは2000年に 44万5,175台を売り上げたのをピークに、その販売台数は下落の一途。
2002年以降、40万台の大台を超えたことは一度も無い。
またフォード社は F-シリーズトラック購入者に 2,000ドル、2006年型フリー・スタイル (ワゴン)、
フォーカス、フュージョン、ファイブ・ハンドレッドには 500ドルをキャッシュ・バックする。
さらに自動車ローンを利用する購入者には 36ヶ月間、2.9 %の低金利を適用。 米国内銀行が大手
企業に貸し出す金利が 6.75 %、住宅ローン金利が 7.0~8.0 %前後である現在、 2.9 %の金利
適用はただ同然レートである。
まだまだ付いてくるものがある。 現行 2005年型モデルの購入者にはキャッシュ・バックもしくは
5年間ゼロ・金利自動車ローン適用の選択が可能とのこと。
まるでジャパ・ネットのようなこの販売攻勢.....。
上記リベートはフォード社が購入者に払い戻す金額であり、車の購入者はさらにディーラーの割引
販売の恩恵を受けることになる。 特に売れ行き不振と日本車勢との競争激化でディーラーの
ディスカウント幅も大きく、CNWマーケティング・リサーチ社の調査によると、9月のリベートと
ディーラー割引を合算した総値引き金額は:-
米 国 内 平 均 3,797ドル (約 43万円)
G M 社 5,277ドル (約 60万円)
フ ォ ー ド 社 4,509ドル (約 51万円)
米国 トヨタ社 2,507ドル (約 28万円)
と、日本車の倍以上の大バーゲン・セール。大丈夫?って思わず呟いてしまう金額になっている。
ところが GM社も負けてはいないようで、やっちゃいました。
来年 1月 3日まで 6年間のゼロ金利自動車ローンを 2005年型モデルのトラックおよびミニバンに
適用し、かつ 5,000ドルをキャッシュ・バック。 2006年型 30モデルにディスカウント販売を適用
するそうだ。 独立戦争の様相を呈して来たようで、 2005年モデル 「大型SUV」 にはなんと
6,000ドルのキャッシュ・バックを実施するとのこと。
この優遇金利よりさらに目立つ販売促進キャンペーンを実施しているのが米国三菱自動車。
「2005年モデルをお買いあげの方には、ガソリン一年分 12,000マイル分プレゼント」。 これは凄い!
12,000マイルと言うことは、19,000km。 まぁ 1,000ドル強のプレゼントであるが、仮に日本で
リッター当たり 10km走るとすれば 24万円か...。 ガソリン価格に違いがあるため一概にはかる
ことは出来ないが、これも出血大サービスのサービスと言える。
ただ 2006年モデルは適用外とのこと。
ところで本日トヨタ自動車はGM社が持っていた富士重工の株式を買い取ったことを発表しました。
その額全株式総数の 8.6 % 。 どこかのファンドのように阪神電鉄の株式を 3割以上買い占めた
こととその意味合いは全く違いますが、気になるニュースの一つです。
勝手な独り言: 「スバル・レガシィ」か「トヨタ・レガシィ」...
どちらにしてもあんまり興味が沸きません...。
ヒロシです.....
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